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引きこもり状態からどうしたらいい?自立すべき理由と対策を解説

  • 「引きこもりの状態はどうしたらいいのか?」
  • 「引きこもりを抜け出すにはどうすればいい?」
  • 「このままでいてもいいの?」

引きこもりの子どもがいる親御さんからすると、「どうして引きこもり状態から抜け出そうとしないのだろう」と疑問・不安を覚えることもあるでしょう。

ただ、引きこもり状態がつづくと、すぐ目の前のつらい現実から逃れられてホッとすると同時に、いろいろな意味で焦りの気持ちや、何も進んでいない自分を責める気持ちが芽生えるもの。外からは甘えているように見えても、引きこもっている本人は自分なりに苦しみ、もがいています

そのような状況の中、「〇〇してみたら?」「△△してみよう」などと直接的な結果・行動を求めるのは逆効果

「そんなことは言われなくても分かっている、分かっているけれど動けないんだ」と多くの人が心の中で思っています。そして「そんな自分を分かってくれない」と、親への信頼感が下がっていきます。

またニートや引きこもりの若者には、生真面目なタイプが多い点にも注意をしなければいけません。「行動できない自分が悪い」と自己肯定感がさらに下がり、引きこもり状態が深刻化する可能性も十分あります。

このコラムでは、引きこもりから抜け出すためにはどうしたらいいのか、広い視点で、なおかつ具体的に、お伝えしていきたいと思います

視点を変えて、引きこもり脱却を目指しましょう。

引きこもりから抜け出したい!何をしたらいい?

引きこもり 悩む

引きこもりは、ただ時間が過ぎれば何とかなる、というものではありません。引きこもりから抜け出す、未来を変えるためには、今の何かを具体的に変える必要があります。

では実際に何を変えることができるのでしょう。大きくは次の4つです。

  • 自分を変える
  • 周囲の人が変わる
  • 関わる人を変える
  • 環境を変える

それぞれ、以下でもう少し詳しく見ていきましょう。

自分を変える

引きこもりになっている本人の考え方や価値観が変化すれば、自然と状況も変わっていきます。引きこもりから次のステップに進んでいくこともできるでしょう。

引きこもりは、じっくり自分のことを考え、自分に向き合う時間でもあります。本やネットの情報などに触れて、自分なりの価値観を構築していくこともできるでしょう。

ただし生まれてからの20年30年という年月の中で形成されてきた価値観を変えることは、簡単ではありません

親御さんがそっとしておくことで引きこもりから脱出したケースは、その時間の中でうまく自分を変えられた珍しいケースで、引きこもり全員に当てはまるものではありません。

最初に例に挙げた「〇〇してみたら?」「△△してみよう」という声がけは、安直に本人の変化を求めている言葉です。簡単でない自身の変化を、簡単かのように本人に迫っているということになるのです。

引きこもる本人が「自分を変える」というのは、一番シンプルなのですが、同時に一番難しい解決方法でもあります。お子さんが自分で変化するといいのですが、親御さんは過大な期待を待たないようにしましょう。

1年待ってみて引きこもり状態が改善しなければ、次に進みましょう。「この子はじっと休息する、家の中で色々と情報を見るだけでは変化しないのかも、変化への材料が足りないんだ」と判断してください。

周囲の人が変わる

本人が変われないなら、周囲の人が変わるという手段があります。

引きこもりの人は、周囲にいる人が家族のみという場合が大半です。特に親御さんが、本を読みセミナーや相談に行くなどして、自分の価値観を変えることを指します。

もちろん普段一番接することの多い親御さんが変われば、子どもの変化も期待できます。

ですが引きこもり本人と同じように、親御さんも価値観を変えるのは簡単ではありません。むしろ生きてきた年数が長い分だけ、価値観は出来上がっており、なかなか変化できないのが当たり前です。

実際に私たちが支援をしていても、いざとなると本人の方が変化が速い印象があります。親御さんは頑張って変化したつもりでも、私たち支援者にはあまり変化していないように見えることも多くあります。久しぶりに親子で会ったあと、「うちの親は全然変わっていないですね」と本人が言うことも珍しくありません。

親御さんが自分の変化を目指すのは間違いではありませんただし、親御さんが自分で考えているよりも変化に限界があることは、頭に入れておいてください。

周囲の人、特に親が変わるというやり方は、うまくいかなければ見切りをつけて、次の手段に行く方がいいでしょう。それくらい、誰かの価値観を変えることは根本的に難しいのです。

この先は、家族だけで解決しようとするのをやめて、第三者を入れる、支援を利用する段階になります。引きこもり状態が3年続いているなら、本人や親の変化だけでどうにかしようとするのをやめ、第三者を入れることを考えましょう。

関わる人を変える

自分も変われない、そして親も変われないときは、第三者などを入れて関わる人そのものを変えるという手段があります。親や家族以外の、新しい人の出番です。

関わる人が変われば、自分がこれまで触れてきたものとは異なる考え方・価値観に接する機会が増えます

直接の言葉のやり取りは、本などで読むのとは、伝わり方も違うものです。新しい人との対話は、新しい価値観と出会うことです。自分の価値観が変わるきっかけに出会う可能性も高まります

外出ができるようなら、相談や居場所などへ行くのも一つでしょう。外出が難しい、人と会うのが怖い場合は、最近はオンラインで利用できるところも出て来ていますし、支援者に訪問してもらうという方法もあります。

まずは子どもが受け入れそうな支援を探し、利用を勧めてみましょう。最初は一緒に利用してみるのもいいでしょう。親御さんだけでまず相談に行き、雰囲気などを調べることも大切です。

ここで覚えておいていただきたいのは、「親御さんは一歩下がる」ということです。子どもがせっかく新たな価値観に触れているのですから、その効果を最大にするために、親御さんは自分の価値観を引っ込めましょう。子離れの機会だと考えるようにしてください。

環境を変える

自分で変われない、親も変われない、第三者が入ってもダメ。そうなったら、4つ目の手段です。住むところなど、環境そのものを変えることを考えましょう。

これまでの自分に囲まれた部屋、顔ぶれの変わらない自宅に居ると、なかなか気持ちも変わらないものです。せっかく新しい人と出会い、新しい価値観に触れても、環境のせいで心の奥に届かないのでは意味がありません。

その場合は、一人暮らしをする、施設に入るなどして、これまでの環境から離れることです。

実際に自宅に何度訪問しても会話してくれなかった人が、寮に入ったとたんおしゃべりをし始めるというケースは、珍しくありません。

家にいると、訪問しても「会話を親に聞かれるのではないか」と気になり、返事をしなかったという人もいます。また「家にいる間は何となく話す気になれなかった」という人もいるでしょう。

これまでの親御さんが整えきた環境が悪いというわけではありません。家の居心地が良かったからこそ、「家にいると甘えてズルズルと時間が過ぎてしまった」という人もいます。

様々なケースで、環境を変えることそのものが、大きな効果を発揮するのです。

もちろん家を出すというのは、その時はかなり大変だとは思います。親御さんもどう説得するか、頭を悩ませるでしょう。ですがそのあとは、本人がスッと変化していく傾向があります。

まずは引きこもりの子どもが自分を変えられるかを見る、親も変わろうと努力する、第三者を入れるなど関わる人を変えていく。それでもだめなら、最後は家を出して本人を取り巻く環境自体を変えるしかありません。これが最後の手段ですから、親御さんも覚悟を決めて取り組みましょう

引きこもりの原因探しはしなくてもいい

ここまで、「引きこもりを抜け出すにはどうすればいいか」というお話をしてきました。「なぜ引きこもりになったかは、考えなくていいの?」と疑問に思われた方もいらっしゃるでしょう。

「状況の改善には原因をはっきりさせることから、だから引きこもりの原因を探そう」と考えるかも知れません。もちろん間違いではないのですが、引きこもりの原因は多様で、いくつもの原因がからまっていることもあります。

私たちも親御さんのお話から原因の予想はしますが、それですべてが見えるわけではありません。しかも引きこもっているうちに、一番の問題が変わることもあります。

私たちも実際に支援をしながら、「どこでどんなふうにつまずくか」を見て、本当の原因を探っていきます。過去ばかりを見ていても先に進みません。原因探しはほどほどでやめて、行動していきましょう。

引きこもりの原因の多様さについては、こちらのコラムをお読みください。

そもそも自立って何?

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引きこもりから抜け出した先にあるのは「社会復帰・自立」と呼ばれるものでしょう。

ただ、引きこもり中の人が社会復帰を目指すときには、「そもそも引きこもり脱却のゴールとされる”自立”とは何か」について、明確に理解する必要があります。

なぜなら、「自立」というゴールのなかに固定観念に基づく桃源郷のような到達できない内容を読み込んでしまうと、結果として一生自立・社会復帰を果たすことができず、いつまでも自己肯定感を得られないリスクがあるからです。

たとえば、「自立とはどのような状態ですか」と問われたとき、次のような意見をもつ人が多いのではないでしょうか。

  • 経済的に親へ心配を掛けない状態
  • 働けと言われるプレッシャーのない状態
  • 経済的に困窮していない状態

なお、広辞苑では、以下のように記述されています。

他の援助や支配を受けず、自分の力で判断したり身を立てたりすること。ひとりだち。
引用:じ‐りつ【自立】 – 広辞苑無料検索

仮に、「自立=経済的独立性」とした場合、一人で生活するために必要なお金として、食費・光熱費・その他の出費を合わせると「月平均150,506円」が必要となる点を見落とすべきではないでしょう(統計局ホームページ/家計調査(家計収支編) 調査結果)。

働いた経験がない人だったり、働いたけど挫折したりした経験がある子どもにとって、「15万円」という高い収入をいきなり手にするのはハードルが高いはず。つまり、「経済的な独立性」をもって自立とすると、ほとんどの引きこもり状態の人にとって「自立=到達不可能な目標」となってしまうということです。

ここで大切なことは、「自立」と「経済的独立性」を切り離して考えるということ。「自立=働いて引きこもりから抜け出す」という固定観念にこだわるのではなく、それぞれの子どもにとって多様な「自立のあり方」があると柔軟に受け入れるべきでしょう。

すると、1ヶ月で15万円を稼げなくても自立は達成できる目標となります。形式的で数値化された目標を設定するのではなく、一歩ずつの成長を自立へのステップだと理解し、各ステップを歩めること自体に「自立」としての価値を見出せば、多くの引きこもり状態の人が前向きな気持ちを作りやすいはずです。

たとえば、ニュースタートで開催したニート祭りに出演していただいた「山奥ニート葉梨はじめさん」について取り上げてみましょう。葉梨さんが過ごす共生舎は、月2万円で食費など基本的な生活すべてをまかなうことができます。

同じニート祭りの出演者である大原扁理さんは、年収90万で自分の望む生活ができると知り、働くのは週2日のみ、週休5日という生活をしていました。

2人とも実際に、親から仕送りもなく、生活保護も受けずに生活できています。つまり、平均値である15万円を稼がなくても「自立」できている状態といえるわけです。

自立を考えるうえで大切なのは、試行錯誤すること、そして、試行錯誤を通じて得られる「自己肯定感」です。自分の力で生きるからこそ、見えてくる『次』もあるでしょう。

子どもは、自分で歩む人生のすべてを「親に頼ったまま」では過ごせません。だからこそ、自立の概念そのものを疑って、自分で成立させられる幸せ、自分のとっての自立を考えることが大切です。

【今回で触れたニート祭りの様子(動画)はこちら】

ニート祭り2021 ~“ニート的感性”で「働く・生きる」を考えてみませんか~ ゲスト:葉梨はじめ 大原扁理 武田砂鉄 木本一颯

大原扁理さん★トーク【踏み出したり休んだりしながらやっていく】

子どもが引きこもりのとき、親はどう考えればいい?

子ども 引きこもり

子どもが引きこもりのとき、何をすればいいかを、ここまでお伝えしてきました。最後に、親御さんが頭に入れておくべき「心構え」をお話しておきます。

引きこもりの子どもがいる親御さんが大切にするべきポイントは次の3点です。

  1. 子育ての失敗が原因で子どもが引きこもったと思わない
  2. 子どものタイプで適切な接し方は変わる
  3. 過保護には注意をしつつ、ときには子離れも意識する

それぞれ具体的に見ていきましょう。

子育てが失敗したと思わないでください

自分の子育ての失敗が原因で、子どもが引きこもったと考える必要はありません

なぜなら、子どもが引きこもりになった要因は複雑に絡み合っているため、「これが原因だ」と1つの事象を名指しすることは不可能に近いからです(しかも、引きこもり当事者である子ども自身も、なぜ自分が引きこもりから抜け出せないのか分かっていないことも少なくありません)。

何が原因かもはっきりしなければ、その原因を克服するための正解も明確にできないのが、引きこもり問題が深刻化する所以です。

このような状況であるにもかかわらず、親自身が「自分のせいだ」と思いつめてしまうと、その姿を見て子どもが息苦しさを感じてしまい、引きこもり状態がさらに悪化するリスクも生じてしまいます。

もし、どうしても親が原因だとしか思えないのなら、ニュースタートまでご相談ください。第三者から見ると、原因はまったく違うかも知れません。

親の苦しそうな顔を見ると、子どもも苦しくなるものです。引きこもり問題を第三者に相談するのは恥ずかしいことではないので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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タイプで接し方は変わる

親が変わろうとがんばって、いろいろと勉強をした。では実際にどんな風に声かけをしたらいいのだろう。

実は接し方の答えは、一つではありません。子どものタイプによって、適切な接し方は違います。

引きこもりは次の4つのタイプに大きく分類できます。

  1. なんとなくタイプ:はっきりした理由がなくめんどくさがる
  2. 夢追いタイプ:資格・大学に対して過度にこだわる
  3. 暴君タイプ:暴力・暴言で親に恐怖心を与える
  4. 友達親子タイプ:仲が良すぎて親が言いなりになる

たとえば、「なんとなくタイプ」の引きこもりなら、言い訳できない状況を作ってしまうのがポイントです。引きこもりであること自体に強い理由がないため、外堀を埋めていけば引きこもりから脱却できる可能性があります(家族会議を開くなど)。

また、「夢追いタイプ」に必要なのは多様な価値観に触れさせること。「親が医者だから自分も医学部に進学しなければ認めてもらえない」などという固定観念を捨てさせる必要があります。

「暴君タイプ」は親だけでは対処が難しいもの。円滑なコミュニケーションをとるのさえ難しい状況なので、引きこもり状態が深刻化する前に第三者に相談するのがおすすめです。

さらに、一見トラブルが少なそうな「友達親子タイプ」も第三者の介入が推奨されるケース。親子間で仲が良いと、「子どもに嫌われたくない」という気持ちが親に芽生えてしまうため、子どもの意見を尊重せざるを得なくなってしまいます。

このように、引きこもりをタイプ別に分析すれば、自然とアプローチは見えてくるものです。

ただし、親御さんがお子さんのことを正しく分析できなければ、対処法を見誤るおそれがあります。親御さんの言う「うちは〇〇タイプです」は、私たちの見立てとズレることが少なくありません。

そもそも私たち支援者とは違い、親御さんはたくさんの引きこもりのケースを見てきたわけではありません。子どもの分類を間違えるのも、当然のことです。

ですから、引きこもりの子どもにどうしたらいいかを考えるときには、引きこもり期間が長引く前に第三者に相談するのがおすすめです。子どものことを冷静に捉えられる家族外の第三者だからこそ、客観的に適切な対処法が見繕えるでしょう。

【関連記事】

引きこもりには4つのタイプ!タイプ別に見る解決法

ときには子離れが必要

実際に相談にみえられる親御さんの多くは、子どもを心配するあまり、過保護・過干渉になっています。このページをご覧の方にも、当てはまるのではないでしょうか。

引きこもりの子どもが社会復帰できるのかを考えたとき、不安を感じるのは当然の親心です。だからと言って、いつまでも親が手を出していたら、どうなるでしょう。

「引きこもりの状況を何とかしなければ」と、目の前の引きこもりのことばかり親御さんは考えがちです。ですが本当の目標は、単なる経済的な面だけでない、真の自立です。その途中に「引きこもり状態からの脱出」があるだけなのです。

子どもが一人で生きていけるようになるには、子離れの過程が必要です。子どもの成長とは、親の手から離れて、親には見えない自分の世界を作っていくことでもあります。

私たちが支援活動を始めた当初は、イタリア人が一緒でした。その時にあるイタリア人女性に言われた言葉があります。

「日本の母親は、子どもに『飛び立て飛び立て』と言いながら、足首をつかんで離さない」

もしかすると、自分が子どもの足首をつかんでいるせいで、うまく外の世界に飛び立てずに、その結果引きこもりになっているのかも知れませんよ?

なので親御さんは足首をつかむ手を外しましょう。子離れをして、子どもを外の世界に押し出しましょう。それは足首をつかんでいない親御さんであっても、子どもの成長につながります。

実は「子離れ」こそが、引きこもりに悩む親御さんの、最大のテーマなのかも知れません。

まとめ:他人を頼っていいと知ることからはじめてみよう

引きこもり どうしたら 相談

「引きこもりをどうしたらいいか」とひとりで思い悩むくらいなら、誰かに相談して自分の考えを整理することを強くおすすめします。

悩みを言葉にして誰かに伝えるだけで冷静さを取り戻せますし、客観的な意見を参考にすることで建設的な対処法が見つかる可能性が高いからです。

特に、引きこもり問題のような家庭のトラブルについては、むしろ積極的に家庭外の第三者を頼って中立的な意見に触れるのがポイント。親だから子どもに対して強い感情を抱くのは当然ですが、その感情が原因で引きこもり問題解決が進まないという落とし穴にはまってしまっているご家庭は少なくありません。

引きこもり問題を第三者に相談することは決して恥ずかしいことではないので、知見・ノウハウのある第三者の力を頼ってください。

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監修者 : 久世 芽亜里

久世芽亜里

認定NPO法人ニュースタート事務局スタッフ。青山学院大学理工学部卒。担当はホームページや講演会などの広報業務。ブログやメルマガといった外部に発信する文章を書いている。また個別相談などの支援前の相談業務も担当し、年に100件の親御さんの来所相談を受ける。

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