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引きこもり・ニートで就労支援は受けられる?仕事探しの解決策とは

  • 「引きこもりの就労支援にはどんなものがある?」
  • 「働いた経験がない子どもでも大丈夫?」
  • 「就職できても長続きする?」

とお考えではないでしょうか。お子様の今後を考えて、不安に感じられる親御さんは多くいます。しかし、何からはじめたらよいのかわからず、そのまま見守りを続けてしまって長期化するケースは少なくありません。

そこでこのコラムでは、「引きこもり・ニートと公的就労支援」をテーマに、具体的にはどのように支援を選べばよいのかを紹介します。

お子様の幸せを望み、その助けになりたいと考えたときの参考にしてください。また当事者の方にとっても、参考になる内容だと思います。

引きこもり・ニートに必要な就労支援とは

就労支援とは

そもそも就労支援とは、「仕事にとりかかること・その前段階の準備」を支援するサービスです。

職に就くことを支援するだけではなく、より長い目でみてその仕事を続けられる状態になるまでが支援の範囲となります。

たとえば、ニュースタートにおける就労支援の1つとして「共同生活寮」で生活する支援があります。寮での生活で、仕事体験・地域のイベント・ボランティア活動への参加や、同じ境遇の仲間とコミュニケーションから徐々に自立を目指す形です。

  • 寮での仲間との生活
  • 仕事以外で人々の役に立つこと
  • 仕事の体験

など、卒業後に仕事を継続し、社会に継続的に参加する力を身に着けていただくためです。

またニュースタートの事務所にはサポステが併設されており、寮生は気軽にサポステのプログラムを利用できます。キャリアカウンセラーによる相談や、就労へ向けたセミナー、企業見学などもあります。連携先の企業で働く体験をして、そのまま就職する事例もあります。

このように、就労支援は『就労』だけではなく、その後の人生においても役立つ支援を考えていくべきでしょう。

そもそも就労支援とは?違いをわかりやすく解説

引きこもり 就労支援のあらまし

一口に就労支援といっても「さまざまな支援」が出てきます。支援を受けたいと思っても、どれがいいのかわからずに結局どこにも申し込めないという経験をしたことはないでしょうか。

就労支援には、公的な支援と民間による支援があります。公的な支援とは、国や都道府県という、行政が提供している支援です。民間による支援には、ニュースタートのようなNPOや、派遣会社による支援などがあります。

このコラムでは、公的な就労支援の全体像やそれぞれの支援の違いを、以下4つの支援にわけて解説します。

  • ハローワーク(公共職業安定所)
  • サポステ・ジョブカフェ
  • 生活困窮者自立支援
  • 就労移行支援

ぜひ参考にしてください。

ハローワーク(公共職業安定所)

ハローワーク(公共職業安定所)は、国(厚生労働省)が設置する就労支援施設です。全都道府県に設置されて、民間の職業紹介サービスだけでは補えない「就職困難者を中心に対応」しています。

就労支援の中核として位置し、地域の総合的雇用サービスとして以下の支援を実施しています。

  • 職業紹介
  • 雇用保険
  • 雇用対策 など

また、ハローワークでは「新卒やフリーターなどの若者」に向けて開かれている窓口もあります。正社員や派遣社員等のさまざまな求人情報を閲覧できて、利用料も無料ですので幅広い利用者が足を運びます。

ただ、ハローワーク」が主に行っているのは「全般的な就労支援」です。利用対象は就労希望者全体ですから、所持する情報量は多いものの、個々の対応はどうしても広く浅くになります。

ですから引きこもり状態から社会復帰し、再スタートの場所を探している人の場合は、利用のハードルが比較的高い場所になります。求職途中で挫折してしまうかもしれません。じっくり相談する場所ではないと思っておく方がいいでしょう。

そこで知っておきたいのが、次項から紹介するそれぞれの対象者に特化した就労支援施設です。

サポステ・ジョブカフェ

地域若者サポートステーション(サポステ)や、若年者のためのワンストップサービスセンター(ジョブカフェ)は、都道府県が運営または管轄する、若者向けの就労支援施設です。

それぞれの特徴をわかりやすくまとめると、以下のような形態の違いがあります。

サポステジョブカフェ
設置国(厚生労働省)
管轄は各都道府県
各都道府県
運営さまざまなNPOや企業に委託さまざまなNPOや企業に委託
設置数全国で170以上46の都道府県に
各1つ
対象年齢15〜39歳
(現在は氷河期世代対策のため
一時的に49歳まで利用可)
原則15歳〜34歳
(都道府県により異なる)
内容・就労に関する専門的な相談
・コミュニケーション訓練
・協力企業への就労体験
など
・就職セミナーや職場体験
・カウンセリングや職業相談
・職業紹介
など
仕事の紹介行わないハローワークのデータベースを
使用できる
※ニュースタート独自調べ

サポステは、「働きたいけれど一歩踏み出せない人が、働く準備をする場所」というイメージです。ジョブカフェは、『若者の就職支援をワンストップで行う施設』です。

ハローワークとの大きな違いは、同じ担当者が継続的に相談に乗ってくれることです。引きこもり状態から出たばかりの人にとって、初対面の人に自分のことをうまく説明するのは、ハードルが高いもの。ですがサポステやジョブカフェでは、何回も面談を重ねる中で自分のことを分かってもらい、そのうえで今後の相談に乗ってもらえます。

では引きこもりだった人にはサポステとジョブカフェのどちらがいいのか、どのサポステがいいのかといった質問には、答えることができません。なぜなら、細かい支援内容は、各施設でかなりバラバラなのです。

サポステは、どのようなセミナーを行うかなど、運営する団体によってかなり違いがあります。ジョブカフェは各都道府県それぞれの方針で運営されるため、県によっては対象年齢すら違います

サポステかジョブカフェの利用をお考えの場合は、まずは通える範囲で調べて気に入った施設や、家から近い施設から利用してみる、といった選び方でもいいと思います。

ただしサポステやジョブカフェは、引きこもり支援とは少し違います。具体的な内容は、後述します。

生活困窮者自立支援

生活困窮者自立支援は、生活保護にいたる前の、第二のセーフティネットとして制定された支援です。

「働きたくても働けない」「住む所がない」などの相談を、地域の窓口で受け付けています。1人ひとりに合わせた支援プランを作成してもらえて、他の専門機関と連携して解決に向けて動き出す流れです。

具体的には、以下の支援が受けられます。

  • 自律相談支援事業
  • 住居確保給付金の支給
  • 就労準備支援事業
  • 家計改善支援事業
  • 就労訓練事業
  • 生活困窮世帯の子どもの学習・生活支援事業
  • 一時生活支援事業

引きこもりの子どもの場合、社会との関係性による困窮の1つの態様として捉えて制度の対象となる場合があります。つまり、将来的に困窮の恐れがあるとして早期の支援を受けられる形です。

サポステやジョブカフェとの大きな違いは、年齢に関係なく相談できること、利用者個人の就労だけではなく世帯全体の困窮の相談に乗ってもらえることです。

この支援の相談窓口は、市役所や地域包括支援センターになります。相談を外部に委託しているところもありますが、まずはお住まいの市役所か地域包括支援センターに問い合わせてください

就労移行支援(障がい者向け)

就労移行支援は、障害者総合支援法に基づいておこなわれる「障がい者の方に向けた就労支援」のことです。たとえば、以下のような障がいをお持ちの方が、就労支援を受けられます。

  • 精神障がい
  • 発達障がい
  • 身体障がい
  • 知的障がい

障がい者手帳をお持ちの方のみではなく、一例として以下の場合も利用できます。

  • うつ病に代表される精神疾患を持っている方
  • 該当する疾患で病院での診断書を受け取った方 など

就労移行支援では、一般企業への就職を目指して知識やスキル向上のサポートを受けられます。利用料金は世帯収入によっては有料となる場合もありますので、問い合わせてみてください。

日々通うことで生活リズムが整いますし、自分の障がいにどのような特性があり、どう対策すればいいのかを訓練の中で見つけていくことができます。

障がい雇用枠での就職を希望する方向けのプログラムが充実していますので、障がい者雇用を目指す方は、サポステやジョブカフェではなく就労移行支援を利用する方がいいでしょう。

就労移行支援は、原則24ヶ月しか利用できない点に注意が必要です。例えば1年間利用して就職・退職した場合、その後は残り1年の期間しか利用できません。またある施設に1年通ったのちに別の施設に移った場合も、残りの1年しか利用できません。

そういった意味からも、就労移行支援をお考えでしたら、まずいくつか見学や体験利用をしてみることをお勧めします。

※就労移行支援とよく間違えられるものに、就労継続支援A型・B型があります。就労継続支援は、就労支援ではなく、就労(福祉的就労)になります。

引きこもり・ニートが就労支援を受ける3つの理由

引きこもり 就労支援 理由

引きこもりやニートの方が、いきなりハローワークやその他の求人で仕事を探すのではなく、サポステなどで就労支援を受けるのには以下の理由があります。

  • 座学で知識を学べる
  • 役立つという自信を得られる
  • コミュニケーション力が育つ

それぞれ、確認しましょう。

座学で知識を学べる

1つ目の理由は、働く前に座学で知識を学べるためです。

  • 働いたことがなく、「仕事」のイメージが持てない
  • どんな仕事があるのか分からない
  • 人と話をするのが苦手で、面接や入社後の人間関係が心配
  • 自分のスキルに自信がない

などの不安をお子様は感じたり、前の職場での挫折経験を思い出したりします。そこで、働く前に座学で面接練習やアドバイスなどを受けて「意外に簡単なんだ」「自分でもできるんだ」という体験の場が役立ちます。

  • 就職支援セミナー
  • 無料パソコン講座
  • コミュニケーション講座
  • ビジネスマナー講座 など

サポステなどでは、例に挙げたような講座やセミナーがよく開催されています。こういったもので知識を付け、働く前の不安を徐々に解消できます。

また実際に就活をしていて、電話やメール、履歴書の書き方、面接などでつまづくケースはよく見かけます。面接練習など、直接就活に役立つサポートも受けることができます。

就活が失敗続きという人は、就活に関する知識が足りなかったのかも知れません。。どんな仕事があるか知らずに目についた求人に応募していた、実は面接で印象が悪い受け答えをしてしまっていたなど、知識だけで変えられる部分もたくさんあります。

知識を得ることは、それだけでも自信につながります。特に引きこもりやニートで、働いた経験がない・少ない人にとって、こういった講座はプラスになるでしょう。

働きの経験を重ねられる

2つ目の理由は、働く体験ができることです。働くという体験そのものも大切ですが、次のようなメリットもあります。

  • 実際の現場を見て、体験できる
  • 働いたその姿を見てもらえる など

多くのサポステやジョブカフェには、提携企業で仕事の体験・見学ができるプログラムがあります。

実際に働いてみて、または目で見て、「この仕事なら自分にもできそう」「思っていたよりもきつかった」といった判断ができます。「いざ働きだしたらイメージと違った」と思わずに済むので、仕事が続きやすくなります。

実際に働く姿を見てもらえるので、職歴がない人にとっては採用のチャンスにもなります。一度も就労経験がなく履歴書は真っ白という人が、まじめに働く様子で採用された事例はたくさんあります。

働く中でお客さんや周囲にお礼を言ってもらうなど、自分自身が誰かの役に立つという経験もできます。この「役立ち体験」は、自己肯定感が上がり、働く意欲にも大きく貢献します。

こうした座学では得られない『経験』を通して、さらに自信をつけていきます

コミュニケーション力が育つ

3つ目の理由は、コミュニケーション力が育つことです。就労においてもそうですが、その後の人生においても、自立した社会生活を営むには、コミュニケーション力は必要です。

たとえば、引きこもりのきっかけには「人間関係がうまくいかなかった」「職場に馴染めなかった」等が高い割合で含まれています。こうした課題を解決するためには、コミュニケーション力が求められます。

内閣府引きこもり実態調査|引きこもりきっかけ(対象:15~64歳)
引用:(項目の一部はこちらの判断で統合します)
平成22年7月内閣府|若者の意識に関する調査(ひきこもりに関する実態調査)
平成28年9月内閣府|生活状況に関する調査 (ひきこもりに関する実態調査)
平成31年3月内閣府|生活状況に関する調査 (中高年ひきこもりに関する実態調査)

しかし、就職先でコミュニケーション力を磨くのは、仕事を覚えながらとなりますので非常に負担が大きいはず。そこで、同じ境遇の仲間との交流や職員との会話を通じて、他者との交流で得られる楽しさを思い出すために、就労支援が役立ちます。

ニュースタートでは、寮における交流体験が、今後の就労に必要なコミュニケーション力の基礎作りを担います。仕事が続くためは、スキルなどよりも職場でのコミュニケーションが大切なのです。

社会に出る場合、どうしても他者との交流は避けられません。いきなり就労しようとして失敗体験を重ね、どんどん自信を失うよりも、事前に支援を受けることを考えましょう。

サポステは34歳まで?39歳まで?49歳まで?

引きこもり サポステ

ここで就労支援の対象者について、時代的な流れを少しお伝えしておきましょう。対象者を分かっておくと、支援の目的や内容も理解しやすいはずです。

サポステ(地域若者サポートステーション)は、2006年(平成18年)に運用が開始された就労支援事業です。ジョブカフェはその少し前、2004年に開始されています。どちらも若者の雇用対策で、フリーター・ニート向けの支援になります。

サポステは開始当初の対象年齢は15歳から34歳まででした。しかしフリーター・ニートの人の年齢が上がっていることをふまえ、2009年に上限が39歳に引き上げられました。2020年には就職氷河期世代支援プログラムの一環として、さらに49歳にまで引き上げられています。

氷河期世代支援プログラムは3年間で集中的に取り組むものとされているので、49歳までサポステを利用できるのも3年間限定(2023年3月末まで)の可能性はあります。ですが運用開始から現在まで、対象年齢がじわじわと広がっています

広がる障がい者雇用

就労移行支援は、障害者自立支援法のもと、サポステと同じ2006年に開始しました。対象は障害があり就労を希望する65歳未満の人です。

就労移行支援は、一般企業の障がい者雇用に向けた支援を多く行っています。障がい者雇用を目指す人にとって、「障がい者の法定雇用率」の変化は、就労のしやすさに関係する大きな出来事です。

企業は、障がい者を一定の割合で雇用する義務があります。その割合が、「障がい者の法定雇用率」です。この法定雇用率は、2018年に2.0%から2.2%に、2021年に2.3%に引き上げられました。さらにこの義務が課せられる企業の範囲は、2018年に従業員50人以上から45.5名以上に、2021年に43.5名以上に変更されました。

障がいの種類にも大きな変化がありました。法定雇用率の計算で使用していた数字は、以前は身体障がい者と知的障がい者のみだったのですが、2018年から精神障がい者を入れるようになりました。

つまり精神障がい者や発達障がい者にとって、どんどん障がい者雇用枠で就職しやすくなっているのです。

生活困窮者自立支援は新しい制度

生活困窮者自立支援の対象者は、現在生活保護を受給していないが、生活保護に至る可能性があり、自立が見込まれる人です。

この支援の内容は幅広く、離職してホームレスになった人への住居確保給付金の支給するというものから、生活困窮世帯の子どもの学習支援(任意事業のため実施していない自治体もあります)まであります。ですから対象年齢も特に定められていません訪問してくれる場合もあります

生活困窮から脱するための支援なので、当然ですが、就労に関する相談もできます。そして支援対象者の一例として、「引きこもり」という言葉が入っています。

生活困窮者自立支援制度は2015年(平成27年)に制定されたのですが、この頃には引きこもりの長期化・高齢化がよく言われるようになっていました。

支援制定の少しあと、2018年に1,092人を対象とした調査では、40代以上の引きこもりがかなりいることが数字にも表れています。

引きこもり 調査
参考:図表1-3-1 ひきこもり状態の者の年齢構成(家族会連合会の会員に対する調査)
平成30年版厚生労働白書-障害や病気などと向き合い、全ての人が活躍できる社会に-|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

いわゆる公的引きこもり支援も、35歳までなどの年齢制限を引き上げる・撤廃する流れには入っていました。今は引きこもり支援センターは年齢制限をなくし、50代以上の相談も受けています(ひきこもり地域支援センターについて「厚生労働省」)。

しかし2015年時点では支援は十分に間に合わず、生活困窮者自立支援法ができたという印象があります。

親御さんの年金や高くないパート収入などのみで生計を立てており、将来的に生活困窮に陥る可能性があると判断されれば、サポステやジョブカフェの対象年齢から外れる人、障がいではないので就労移行支援も使えない人でも受けられる支援です。

サポステなど様々な支援があるけれどこぼれ落ちてしまう、生活困窮者自立支援はそんな人に向けた新しめの支援と言えるでしょう。

就労支援は時代の流れに合わせて、変化してきているのです。

就労支援と引きこもり支援、民間団体の利用を

支援 受けるためには

ここまで4つの公的就労支援をご紹介しました。ここでひとつ頭に入れておかなければならないのは、就労支援と引きこもり支援は違うということです。

生活困窮者自立支援を除けば、公的就労支援には訪問などはなく、本人が継続的に通所してくることが前提のサービスです。支援対象に引きこもりと明記されているのも、生活困窮者自立支援だけです。つまり就労支援とは、ニート・フリーター支援であり、引きこもり支援ではないのです。

4つの公的就労支援のどれを選ぶかという以前に、そもそも就労支援の利用が適しているのかを考えなくてはなりません。

就労支援が向いている引きこもりとは

就労支援は引きこもり支援ではないですが、年齢や障がいなど対象者に入っていれば、引きこもりの人でも利用は可能です。公的就労支援が向いているのは、次の3つの項目全てに当てはまる人です。

  • 就労意欲がある
  • 施設に定期的に通える
  • 他人と話ができる

例えば外出もなかなかできない、他人と会話なんてとても無理という人などは、公的就労支援は適さないと言えます。その場合は公的引きこもり支援か、民間の支援を利用する方がいいでしょう。

民間支援の良さは、状況に合わせて対応してくれることです。例えばニュースタートでは、まったく家から出ないというお子様でも、訪問によって外の世界へとつなぎ、就労するまでをサポートします。

就労支援だけではなく、広い視点で、お子様の状態に合った支援を選ぶようにしてください。

引きこもり・ニートの就労支援を受ける前に

親御さんの「子どもに早く自立してほしい」という気持ちは大変よくわかります。すぐにでも就労支援をしてほしいと思うことでしょう。

しかし、引きこもりの状態から「すぐに就労支援を受けさせる」のはお子様のためになりません。そして、引きこもりの状態から「すぐに支援を受けに出かけて欲しい」と声をかけても、動き出してくれるとは限りません。

大切なのは、その前段階である「社会とのつながりを取り戻す」ことです。いきなり就労ではなく、第三者との交流など、その前段階をきちんと作ることが大切です。

「自立する」とは、社会に参加するということでもあります。ですから、引きこもりのお子様にとって「いきなり働く」というハードルは高すぎるかも知れません。まずは外の世界とつながるというステップを踏む方が、結果的にうまくいくのではないでしょうか。

どんなきっかけで「就労に踏み出そう」という気持ちになるかは、人それぞれ。実は就労支援などがなくても、あっさり自立していく人たちもいます。

そこで就労支援の前にまず検討していただきたいのが、社会とのつながりを取り戻す役割を持つ「訪問支援」です。

家から出るために「訪問支援」が役立つ

訪問支援では、支援員がご家庭に訪問してお子様を支援します。公的就労支援に訪問はありませんので、まずは別の支援の利用から始めることになります。

外部から来た人間との交流は、すなわち外の世界との交流の第一歩。家族以外の第三者とのふれあいを通して、お子様が家から出るきっかけを作り、スムーズに就労支援を受けられる状態を作っていきます。

  • 前に進むきっかけになる
  • 社会復帰の一歩になる
  • 子どもの自立につながる

こうしたメリットのある訪問支援は、ニュースタートでも行っています。お子様に何かを指導するのではなく、近所のお兄さんやお姉さんのような感覚で接して、外の世界につないでいくことを目的としています。

支援期間の目安は、3ヶ月から1年程度、平均9ヶ月ほどです。また、訪問支援から就労支援に向かう前に、寮で同じ境遇の仲間と共同生活を送りながら、さらに社会とのつながりを作る支援も行ってます。

就労支援ばかりに目をやるのではなく、その一歩を踏み出すため、まずはご家庭に新しい風を取り込むことも考えてみてください。

支援にも様々な種類がありますが、お子様に適した支援を選ばなくてはなりません。ニュースタートによる支援がお子様に向いているのではと思われましたら、お気軽にお問い合わせください。

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引きこもりの訪問支援とは?生活や就労の対策として役立てよう

引きこもり・ニートの就労支援で受けられるサービス例

引きこもり 就労支援 流れ

ここでは、引きこもりの就労支援で受けられる以下の具体的なサービスの例を紹介します。

サービス内容概要・内容
寮内の仕事体験寮内の施設で仕事の体験をする
ボランティア活動地域のお祭りや清掃、被災地の支援等を通して、自分自身が役立つという実感を得る
外部企業での仕事体験寮の外で仕事をし、さまざまな仕事や働き方に触れる
無料講座・セミナー就労支援のためのさまざまな無料講座やセミナーがある
就職支援セミナー就職活動を行うにあたっての基本的な知識、就職後や面接などで使える知識についてのセミナー
無料パソコン講座Word、Excel、PowerPoint、Accessの使い方を学べる
集中訓練プログラム生活習慣の改善や、一人暮らしに必要なスキルを身に着けるための3カ月の合宿プログラム
コミュニケーション講座働くために必要なコミュニケーションのコツを身に着け、会話への不安を取り除くための講座
ビジネスマナー講座身だしなみや挨拶の仕方をはじめとする、ビジネスシーンでの基本的なマナーを学ぶための講座
※ニュースタート独自調べ

こちらで取り上げた就労支援以外に、独自でおこなわれているサービスもあります。詳しくは、相談先にお問い合わせください。

お子様が就労支援を受けるまでの流れ

引きこもりのお子様が民間の就労支援を受ける場合、どのような流れで進むのでしょうか。ここでは、ニュースタートを例に挙げて、支援開始までの流れを紹介します。

具体的には、以下4つの順序を基本として就労支援をお子様に合わせたプランで提供しています。

お問い合わせ、ご相談(無料)専門スタッフが現在の状態をヒアリング
どのような小さな質問でも構いません
お気軽にお気持ちをお伝えください
ご希望の会へ参加・個別相談
・オンライン個別相談
・無料見学会
などにご参加いただけます
※お急ぎの方は保護者面談をすぐに受けられます
保護者面談現在の状態に合わせた支援のご提案
具体的な支援のご説明
支援のお申込み「レンタルお姉さん®・お兄さん」
「共同生活寮」
等のお申込み受付
準備が完了次第に支援開始

引きこもりのお子様に対する支援は、その原因や現在の状況によって異なります。そのため、些細なこと・小さなことだと感じておられることを、そのまま伝えていただくことこそが適切な支援を選ぶ手がかりになります。

親御さんから見るお子様の状況、第三者だからこそ見つけられるお子様を引きこもりから脱出させる突破口を合わせて社会へ徐々につなぎます。

引きこもりはご家庭の中だけの問題ではありません。他人への相談は恥ずかしいことと思わず、ぜひお気持ちをお聞かせください

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引きこもり・ニートの就労支援に関するQ&A

引きこもり 就労支援 疑問

最後に、引きこもり・ニートの就労支援に関するQ&Aを紹介します。

  • 本当に就労支援で就職できる?
  • 就労移行支援との違いは?
  • 就労支援は引きこもり支援ではないの?
  • 行政と民間の就労支援は何が違う?

それぞれ参考にしてください。

本当に就労支援で就職できる?

ニュースタートでおこなっている引きこもりのお子様への支援の結果、入寮者の約95%が就職に成功しています。親御さんからいただいたヒアリングの内容と、お子様に合わせた支援を適切に組み合わせることが大切です。

ただ、すべての方が就労支援を受けてすぐに就職できるわけではありません。同じ引きこもり・ニート状態であっても、ご家族によって状況が異なるためです。

ニュースタートでは、経済面だけではない「真の自立」を目指しています。そのため、お子様の状態に合わせて「就職の前段階」から支援し、9ヶ月〜2年(平均1年3ヶ月)の期間を経て就職する流れです。

就職を急ぎすぐに働き始めても、すぐに辞めてしまっては根本的な解決にならないはず。ですから、お子様のペースに合わせて支援し、就職後の自立まで支援することが大切です。

>>具体的な支援内容はこちら

就労移行支援との違いは?

例えばニュースタートによる就労支援と、就労移行支援は対象者が異なります

ニュースタートは基本的に、障がい者雇用に向けた就労支援は行っておりません。就労移行支援は、障がい者の方や難病を持っている方、うつ病や発達障害の方などが対象者です。また、就労継続支援A型・B型と就労移行支援の違いは年齢制限の有無や、利用期間、工賃の有無、雇用契約の有無となります。

もし障がい者雇用を目指す寮生がいた場合は、寮から近くの就労移行支援に通うという、両方を利用するケースもあります。

就労支援は引きこもり支援ではないの?

就労支援は基本的にニート・フリーターの方が対象です。引きこもりの方でも利用できますが、「引きこもり向けの特別な支援」は行っていません

支援内容では、就労支援には訪問がないため、本人が通ってくることが必要です。また引きこもり支援は親御さんからの相談が多く、親御さん向けの支援があります。

就労支援の利用がお子様の状況に適しているのか、まずはよく考えてみましょう。

行政と民間の就労支援は何が違う?

行政と民間の就労支援とでは、対象者、料金、支援内容など様々な違いがあります。例えばニュースタートでは、訪問支援や共同生活寮など、公的就労支援にはないサービスがあります。

またニュースタートは、サポステも受託運営しており、事務所にサポステが併設されています。まずは訪問して外の世界につなぎ、入寮からお子様に合わせた無理のない自立支援を進め、そこでの生活やボランティア・仕事に慣れてきたら、サポステと協力しながらのお子様の就労支援に移れます。民間支援と公的支援の両方を利用できるのは、大きなメリットです

最初はサポステに通うのが難しいお子様でも、ニュースタートの寮生活であれば、安心して就労支援につながっていきます

まとめ:就労支援で長く働ける就職を目指そう

長く働く

就労支援は、さまざまな支援の内容があり、就職そのものだけではなく、その後も長く働けるような就職を目指す、お子様の真の自立を考える支援です。

しかし、すぐに就労支援を受けさせるのではなく、社会とのつながりを取り戻す支援を先に行う方が、遠回りなようで結局スムーズに自立に進む可能性もあります。そのためには、家族以外の第三者との交流が大きな変化を呼ぶことも確かです。

まずはお子様の状況を、第三者の客観的な意見ももらいながら、考えてみませんか。恥ずかしいことではありませんのでお気軽にお問い合わせください。相談するだけでも、新たな支援を見つけるきっかけとなるはずです。

監修者 : 久世 芽亜里

久世芽亜里

認定NPO法人ニュースタート事務局スタッフ。青山学院大学理工学部卒。担当はホームページや講演会などの広報業務。ブログやメルマガといった外部に発信する文章を書いている。また個別相談などの支援前の相談業務も担当し、年に100件の親御さんの来所相談を受ける。

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