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引きこもりの接し方|子どもにどう対応すべき?

  • 「引きこもりの子どもに対して、接し方が分からない…」
  • 「話しかけて、余計に悪化しないか心配…」
  • 「育て方が間違っていたのでは?」

引きこもりの子どもへの接し方が分からないという親御さんは少なくありません。なかには、子育ての失敗が原因で子どもが引きこもってしまったと考える親御さんもいらっしゃるでしょう。

ただ、引きこもりの原因は実に多様で、「これが原因だ」と名指しできないのが実情。大切なことは、引きこもりを解決して社会復帰を果たす未来への視点です。

そこで今回は、引きこもりの子どもに対する接し方のポイントについて解説します。あわせて、子どもに対するやってはいけない接し方や第三者に相談する価値についても紹介するので、最後までご一読ください。

引きこもりの人にしてはいけない接し方

引きこもり ダメ

引きこもりの子ども・家族への接し方について考える前に、「引きこもり本人に対してやってはいけない接し方」について整理しておきましょう。

引きこもりに役立つ接し方は本人のタイプ・性格・状況などを総合的に考慮して決める必要があるものですが、これに対して「やってはいけない接し方」はタイプにかかわらず存在する共通事項だからです。

この共通認識を飛び抜かして具体的な対処法に踏み出したとしても、引きこもり本人に響かないおそれがあります。

引きこもり本人にしてはいけない代表的な接し方は次の3点です。

  1. 「引きこもり=ダメ」という考え方で接する
  2. 結論ありきで話を聞いている
  3. 長期間「見守り」を続ける

それでは、引きこもりの人にしてはいけない3つの接し方について、それぞれ具体的に見ていきましょう。

引きこもり=ダメという考え方をしている

まず引きこもり本人に向き合うときに大切なことは、「引きこもり=ダメなこと」という考え方を捨てることです。

もちろん、「引きこもりはダメなことだからやめなさい」という上から目線の直接的な言葉をかける親御さんはいらっしゃらないはず。

むしろ、「自分の子どもを引きこもりから脱出させてやりたい」「なんとかして社会に出してあげたい」という前向きな気持ちをもっている人の方が多いのではないでしょうか。

ただ、「親御さん自身が胸の内に熱意をもっていること」と「子どもが親御さん対応をどう受け取るか」にはかなりズレがあるという点に注意しなければいけません。

つまり、親御さんがどれだけ熱心に子どもに向き合おうとしても、言葉の選び方や見せる表情などによっては子どもの誤解を招き、結果として子どもが心を閉ざすことにもなりかねないということです。

このズレが生まれる原因のひとつが、「親御さんが現状の改善に必死になりすぎている可能性がある」というもの。

目の前の引きこもり問題に対して熱心かつ一生懸命であるがあまり、ご自身の接し方を俯瞰して見れなくなってしまいます。その結果しょっちゅう子どもに関わろうとしたり、逆にそっとしておこうと不自然な距離をとるなど、ぎくしゃくした対応になりがちです。

大切なのは、引きこもりという状況の解決ではなく、引きこもりの原因となった根本的な問題の解決です。

目の前のことにばかり目が行き、子どもに「親は引きこもりを悪いものと認識している」と受け取られてしまっては、せっかくの想いが無駄になるだけです。引きこもり自体は時には必要な行動だ、でもその奥に解決するべき何かがある、という意識をまずは持つようにしましょう。

結論ありきで話を聞いている

子どもと向き合うときに、「結論ありき」で接するのは厳禁です。なぜなら、結論を本人が見つけていく行程こそが、引きこもりの根本解決への行程だからです。親が決めた結論を受け入れさせるだけでは、解決にはなりません。

よくある親側の結論は、「元のレールに戻す」というもの。不登校なら復学、正社員を退職したならまた正社員へ、といった発想です。過去にそのレールで何かがあったわけですから、子どもにとってはまた引きこもるリスクの高い選択でしかありません。

こういった「親の考える結論」が存在すると、どうしても子どもはその影響を受けます

たとえば、子どもとコミュニケーションを図るとき、親が考える回答でなければやんわりと否定して、本人が意に沿わず親の望む答えを言ったとしましょう。

親はホッとするのですが、子どもは「親は自分の考えを受け入れてくれるつもりがない」と諦めただけか、「そういうものかも知れない」と自分で考えることを放棄しただけというケースはよくあります。

そもそも、引きこもり問題を抱えている本人でさえ、なぜ自分が引きこもりになってしまったのか、どうして引きこもりから抜け出せないのかについて、明確な回答を持ち合わせていないことは少なくありません。

「自分でも分からない」状況において圧力をかけられてしまうと、子どもはその意見に同調せざるを得なくなってしまいます。

何より自分で思考することの放棄は、自分で結論を見つけていくことと逆方向。引きこもりの根本解決が遠のきます。

ここでひとつ注意するべきは、「だから何も提案しない」というのとは違う、ということです。子どもが結論を見つけていくために、親が提案することも時には必要です。

「ここに相談に行ってみたら」といった次のステップの話は積極的にしても、その先に「元のレールに戻ってもらいたい」といった結論を頭で描かない、といった具合です。

子ども本人もどうしたら引きこもりから抜け出せるのかわからない状況ですから、行程の部分は親が考えて背中を押すなどしてもいいと思います。でもそこからどんな結論を見つけるかは、子どもに任せるべきです。

見守る

引きこもり状態の子どもに対して、「見守り期間」を設けるのは大切なことです。

心に傷を負った子どもに対して、その傷がほとんど癒えていないにもかかわらず強制力をかけることは更なる負担を強いるものに他ならないからです。

ただし、見守り期間に区切りをつけないと引きこもり生活が長期化するリスクがあります。そして、引きこもりが長引くほど、抜け出すためのハードルが高くなる点にも注意をしましょう。

ですから、子どもが自分で立ち直るのを待つのは1年まで。それ以上引きこもり生活が長期化する気配が見えたら、その時点で親・第三者が積極的に介入するのが適切だと考えられます。

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引きこもりの接し方に悩んだら確認!家族はどうすべき?

引きこもり 悩む

それでは、引きこもりから抜け出せない子どもに対して家族がどのように接するべきかについて解説します。

ここで大切なのは、家族それぞれが自分の役割・立ち位置を意識すること。

父親・母親・兄弟姉妹それぞれの接し方があるので、それぞれ具体的に見ていきましょう。

父親の接し方

まずは、家庭内における父親のポジションについて再確認してください。

たとえば、今まで子育てには一切関与していなかった、母親にすべて任せっきりだった、仕事ばかりで家のことは母親の指示通りにするだけだったというお父さんが多いのではないでしょうか。

ただ、「自分は今まで何もしてこなかったのだから今さら口出しする資格はない」と卑下する必要はありません。

なぜなら、今まで家庭内の問題について無関心だったからこそ、このタイミングで父親としての新しいアクションで家庭内に新しい風を吹き込めるからです。

もちろん、「父親として強権をふるう」「父親が無理矢理子どもを家から引きずり出す」ということが求められているわけではありません

大切なことは、家庭内に「父親」「母親」という2人の大人がいること、それぞれが別の価値観や接し方をもって子どもに接していることを子どもに理解してもらうこと。これによって、家庭内のバランスを取りながら子どもの引きこもり問題に向き合いやすくなるでしょう。

今まで家庭とは一定の距離があったからこそ、父親は「子どもと母親」とは違った距離感で子どもと向き合えるはず。客観的かつ俯瞰的な視点を家庭に取り込むように意識をしてください。

母親の接し方

子どもと過ごす時間が長いことが多い母親は、子どもの引きこもり問題に対して深刻になりやすい傾向が強いです。

もちろん、子どもとの関係性が強いこと自体は悪くないのですが、共依存の関係になってしまうと引きこもりから抜け出しにくくなるなど、仲が良すぎることには注意が必要です。

母親にとって大切なのは、「ここぞという時には子どもに嫌われる覚悟をもつこと」「父親という存在を上手に引きこもり問題に巻き込んで家族全員で本人に向き合うこと」です。

母親だけがすべてを背負いこむ必要はありませんし、子どもの一番の理解者で居つづける必要もありません。

子どもが自分とは違う価値観をもっていることを受け入れながら、適度な距離感で子どもと接するようにしましょう(母親が自分だけの世界をもつのも、距離感を作るには大切。趣味・仕事などなんでも良いので、母親が「楽しく生きている」ことを子どもに見せるだけで一定の効果が期待できます)。

兄弟・姉妹の接し方

引きこもりの兄弟姉妹への接し方にお悩みのあなたはまず、「自分はとても優しい」と理解してください。本来ならば自分なりの人生・幸せに全力を注ぎこんでも良いはずなのに、兄弟姉妹の苦境に気を配る気持ちを抱いているのです。

そのうえで、もしご兄弟の引きこもり問題に関わるのなら、「引きこもり問題に向き合っているご両親を支える」という姿勢を大切にしてください

ご兄弟ご自身が本人と会話ができて外に連れ出すケースもありますが、ずっと会話がないというケースの方が多いのが実情です。いきなり本人に話しかけようとしても、自立生活を送る兄弟と自分を比較し、自分を卑下している本人からは、強い拒否をされることも少なくありません。

そんなときは、親の相談に乗り、自立して家を出ているなら外側から客観的に状況を見ることが、ご兄弟の役目になります。

引きこもりの高齢化が問題になっている最近は、ネットができない年配の親に代わってご兄弟が支援を探すことも珍しくありません。ご兄弟が「母子密着になっていて親だけでは難しい」と判断し、親を説得して相談に連れてきたというケースもあります。

そしてここをご覧の方の中には、「将来自分が引きこもりの兄弟の面倒を見ることになるのでは」と心配している方もいらっしゃるでしょう。「自分たちが死んだあとはこの子の兄が…」などの言葉を聞くことは時々あります。

この場合は、親を本気で解決に向かわせることがご兄弟の役目になります。

「自分は兄弟の面倒は見ない」と親に宣言することで、やっと親が支援に動き、ご本人がすんなり社会復帰したケースもあります。家族としては冷たい言葉だったかも知れませんが、ご本人が苦しい引きこもり生活を抜け出すきっかけになりました。

親に比べて兄弟は、本人にそこまで関われません。ですが兄弟だからできることがあります。時に親の悩みを聴き、時に親に対して厳しく意見をし、ご両親が潰れてしまわないような受け皿になることを意識しましょう。

引きこもりの接し方でお悩みならご相談ください

「家に引きこもる」という問題の性質上、どうしても「引きこもりは家族の問題だ」「家族が力を合わせて引きこもり問題を解決しなければいけない」と思い込んでしまう人が少なくありません。

もちろん、ご家族の努力だけで引きこもりから抜け出して社会復帰を果たす例も多いです。ただその一方で、「家族だけではどうしたらいいか分からない」という状況が長引いたせいで、引きこもり状態が深刻化して脱出が困難になってしまった事例も少なくはないという点に注意が必要です。

もし引きこもりの解決法が分からないのなら、悩みに明け暮れて事態が袋小路におちいる前に専門的知見を有する第三者にご相談ください。

ニュースタート事務局では、引きこもりでお悩みのご本人・ご家族に寄り添いながら、本当の意味での引きこもり解決に必要なサポートを提供します。個別相談(オンラインも可)・なんとかしよう親の会・レンタルお姉さんお兄さん・共同生活寮など、状況ごとに適切な支援を実施検討致しますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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引きこもりの友達にできる接し方は?

引きこもり 友達

「友達が引きこもりになってしまった」「友人が引きこもりから抜け出すために何とか力になってあげたい」という事情を抱える方もいらっしゃるでしょう。

引きこもり生活中の本人にとって、社会との繋がりを意識できる「友達」の存在はとても貴重な存在です。

ただ、「友達だから何かをしなければいけない」「家族ではどうしようもないから友達が代わりに積極的に踏み込む」とまで責任を感じる必要はありません。

なぜなら、「友達」という存在が居るだけで引きこもり本人にとっては意味があるものだからです。

つまり、引きこもり前後を問わず、今まで通りの接し方をして、変わらずに友達でいることが何より重要だということ。妙に意気込んだり責任を抱えたりしなくても大丈夫です。

たとえば、年1回程度は飲みに行く、顔は合わせないけれどもオンラインゲームを一緒にするというだけでも「家族以外とのコミュニケーション」の大切な機会に。実際、友達との繋がりがきっかけで引きこもりから抜け出せた事例も多数存在します。

「友達としての接し方」にはマニュアルも取り返しのつかない間違いもありません。引きこもっている話を聞いて共感する、引きこもりのことには一切触れずにただ遊ぶ、そのどちらにも正解も間違いもありません。もし何か怒らせてしまったら、「君といたい人がここにいるよ」と連絡をし続けてください。

友達の存在は、特に社会と断絶されている引きこもりの人には、とても大きなものです。「自分からは関係を切らない」ということだけを守って、あとは自分ができる範囲で「良い」と感じたことをそのまま実践してください。

引きこもりの接し方はタイプ別でも考える

引きこもり タイプ別

引きこもり生活中の子どもへの接し方を考えるときには、本人の性格・引きこもり生活の実情・親子の関係性に注目して、タイプ別に対処法を使い分けるのがポイント。

なぜなら、杓子定規な方法論を当てはめても引きこもり状態におちいってしまった根本原因にアプローチできないおそれが高いからです。

一般的に、引きこもりのタイプは次の4種類に区別できます。

引きこもり
タイプ
概要接し方
なんとなくタイプ・周囲から引きこもりの原因が分かりにくい
・「めんどくさいな」が口癖
・引きこもりをすることに強い意思がないので親が根気強く粘りつづける
・期限を設定する
・「期限までに〇〇できなかったら△△する」という交換条件を提示
夢追いタイプ・何年も浪人している
・資格や職業にこだわりがある
・多様な価値観があることを教える
・親の考え方を押し付けない
暴君タイプ・暴力や暴言の兆候あり
・恐怖心が原因で親が子どもに強く接することができない
・家庭内で解決するのは不可能に近い
・第三者の支援を受けた方がスムーズ
友達親子タイプ・親子間の仲が良すぎる
・「子どもに嫌われたくない」と親が感じてしまっている
・親の「子離れ」が課題
・「子どもに嫌われも本人のためになるなら」という強い覚悟が必要

ただし、実際に自分たちがどのタイプに属するのかを判断するのは簡単ではないという点に注意が必要です。

特に引きこもり問題が長期化すると、長く過ぎた時間が物事を客観的に捉えることを困難にしてしまうため、本人・家族だけでは自分たちが抱えている根本原因を理解しにくくなってしまいます。

ですから、本格的に引きこもり克服に向けて動き出すのなら、具体的な支援を第三者に任せるか否かにかかわらず、一度は第三者からの中立的なアドバイスを参考にするのがおすすめです。

家庭内で醸成されてしまった偏った価値観とは異なる「新しい視点」で、ご家族にとってもっとも有効な方向性が見つかるでしょう。

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引きこもりの接し方は年代別のパターン

引きこもり 年代別

引きこもりの家族への接し方を考えるとき、本人の年代も外せない項目です。

なぜなら、年代によって引きこもり生活の期間や原因になった状況が異なるため、より本人に役立つ対処法を探る必要があるからです。

たとえば、10代~20代の子どもが引きこもりになっているのなら、「引きこもりがさらに長期化して”中年引きこもり”の状態にならないようにする」視点が重要。親離れ・子離れができていない状態なら、お子さんに対して強く働きかけるのも選択肢のひとつでしょう。

これに対して、30代~40代の子どもが引きこもりの場合、すでに引きこもり期間が長期化しているおそれがあります。この場合、今の時点で引きこもりを克服しなければ親の経済的負担が重くなって”8050問題”に直面するリスクも生じるので、親子共倒れにならないためにも早期対策が不可欠です。

このように、引きこもり状態の本人の年代によって事態の深刻度はまったく異なります。ご家族だけでは対処法の検討がつかない閉塞状態におちいっているのなら、すみやかに引きこもり支援の実績豊富な専門機関までご相談ください。

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引きこもりの接し方と合わせて知りたいQ&A

引きこもり 疑問

最後に、引きこもり状態の家族・子ども・友人への接し方に関連するよくあるお悩みをQ&A形式で紹介します。

  • 引きこもりが続いてどうしたらいいか分からない…
  • 引きこもりが続くと鬱になるって本当?
  • 引きこもりから働くことはできる?

引きこもりが続いてどうしたらいいか分からない…

引きこもり中の本人だけではなく、引きこもりの子どもがいる親御さんにとっても、なかなか引きこもり生活から抜け出せない状況を目の当たりにするとどうしたらいいか分からないのは当然でしょう。

ただ、現状の厳しさやマイナスの側面ばかりに気を取られてしまうと、気持ちが混乱して物事をネガティブにしか捉えられなくなってしまいます。これでは、引きこもり克服に向けて建設的な取り組みに着手するのも難しくなるでしょう。

ですから、引きこもり問題を抱えてどうしたらいいか分からないときには、まずは冷静な心持ちを意識するのがポイントです。

もしご自身・ご家族だけでは気持ちの切り替えが難しいのなら、すみやかに専門的知見を有する第三者までご相談ください。家族外の意見に触れるだけでも状況は好転するので、どうぞお気軽にニュースタート事務局までお問い合わせください。

引きこもりが続くとうつになるって本当?

鬱病と引きこもりとの間に、常に因果関係が存在するわけではありません

ただ、引きこもりが長期化することによって、鬱病を発症しやすい前提が生まれやすくなる点には注意が必要です。

たとえば、鬱病の原因には環境的要因・身体的要因などが多数挙げられますが、引きこもりによってもたらされる生活習慣の悪化・他者とのコミュニケーション不足はこれに含まれます

そして、引きこもり生活が長引いた結果、鬱病を併発する状況に至ってしまうと、鬱病克服のための治療と引きこもり脱却の対策を同時並行的に実施しなければいけません。

ですから、「引きこもりと鬱病は無関係だ」と油断するのではなく、事態が深刻化する前に引きこもり克服に必要な対応策に踏み出すべきでしょう。

引きこもりから働くことはできる?

引きこもり生活が長引くほど、社会復帰後の就労は「非現実的な夢物語」に思えるもの。引きこもりから抜け出せるかだけではなく、社会人として経済的な自立を果たせるかについて不安を抱くのはもっともです。

ただ、現在引きこもり状態であったとしても、現状を克服して将来的に働けるようになるという目標を掲げるのは大切なこと。手の届く当たり前の未来だと認識することによって、はじめて引きこもり対策が現実味を帯びるからです。

実際、ニュースタート事務局の支援対策のひとつである「共同生活寮」の卒業生は、95%が就労を達成しています。

もちろん、「働くこと・経済的な自立」だけを引きこもり脱却のゴールに設定しているわけではありません

ニュースタート事務局では、仲間との共同生活・仕事体験・さまざまなイベントへの参加経験を通じて「真の自立」を達成することを重要視しています。そして、引きこもり脱出の本質に迫る多様なアプローチを実践するからこそ、自然な流れのひとつとして「就労」という結果がもたらされているというわけです。

ですから、「引きこもりでも働けるようになるの?」と過度に心配する必要はありません。本当の意味で引きこもりを脱却できれば、当然のように働けるでしょう。

まとめ:引きこもりの接し方を実践して良い関係に!

引きこもり 改善

子どもへの接し方を見直すだけで、社会復帰を目指す第一歩を歩み出したといっても過言ではありません。

もちろん、親の接し方が変わっただけですぐに引きこもり問題を解決できるわけではありませんが、まずは正しい方向に動き出したこと自体を評価するべきでしょう。

そのうえで、より状況を好転させるためには、引きこもり状態の子どもへの接し方を常に正しく維持しつづける必要があります。なかには、「最初は上手く接することができていたのに、途中からコミュニケーションの取り方が分からなくなってしまった」という親御さんもいらっしゃいます。

引きこもりの子どもへの接し方を探るには、常に俯瞰的な視点を維持しなければいけません。そのためには、家庭内だけでは判断がつかないこともあるはずです。

それならば、家庭の外から客観的なアドバイスを提示してくれる第三者に相談するという選択肢をご検討ください。必要なとき・不安なときに常に親身にサポートしてくれるので、ひとりで悩みを抱え込まずに、頼れるものは頼って引きこもり問題克服を目指しましょう

個別相談のご案内

同じ引きこもり・ニート状態であっても、その状況はそのご家族によってみな違います。
ニュースタート事務局では、ニート・引きこもりの解決のために、あなたの息子さん・娘さんに最もよいと思われる方法を、豊富な経験からご提案いたします。

監修者 : 久世 芽亜里(くぜ めあり)

久世芽亜里

認定NPO法人ニュースタート事務局スタッフ。青山学院大学理工学部卒。担当はホームページや講演会などの広報業務。ブログやメルマガといった外部に発信する文章を書いている。また個別相談などの支援前の相談業務も担当し、年に100件の親御さんの来所相談を受ける。

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