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引きこもりの特徴を属性別に解説|当てはまる場合の対策は?

  • 「引きこもりになる特徴はある?」
  • 「子どもが引きこもる親の特徴は?」
  • 「引きこもってしまった場合どうすればいい?」

お子様が引きこもりの気配を見せると、親御さんとしては様々な不安が胸をよぎりますよね。

場合によっては、「親である自分が原因で子どもが引きこもってしまったのではないか」と自責の念に駆られる方もいらっしゃるでしょう。ただ、子どもが引きこもりの兆候を見せたからといって、「悪いことだ」「将来が絶望的だ」と悲観的になる必要はありません。

なぜなら、引きこもりの特徴は様々ですが、お子様の特徴に合わせて真摯に向き合えば、少しずつでも状況の改善が期待できるからです。

そこでこのコラムでは、「引きこもりの特徴」をテーマに、そもそも引きこもりとはどのようなものかを整理して解説します。

あわせて、属性別の引きこもりの特徴も紹介するのでお役立てください。

引きこもりとはそもそもどういった状態?

引きこもり 状態

お子様がどういった属性なのかを考える前に、まずは、引きこもりとはどのような状態かを確認しましょう。

引きこもりとは、「仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに、6か月以上続けて自宅にひきこもっている状態」のことです(「引きこもり施策について」厚生労働省)。

分かりやすく表現すると、自宅から出ずに家族以外の人と関わる機会がない状態が半年以上継続しているのなら、引きこもりと呼べるということを意味します。つまり、引きこもりとは、「病気」ではなく「状態」のことを指すものです。

ただし、定義はあくまでも厚生労働省が目安として出している基準でしかありません。「この定義に当てはまるから引きこもりだ、問題だ」「まだこの定義に当てはまってはいないから引きこもりではない、対応しなくていい」と判断してしまうのは安直です。

形式的な基準だけで判断すると、それぞれの子どもが抱えている事情・課題・特徴に注目した対策に踏み出せません。

ですから、子どもが引きこもりではないか、親として何かする方がいいのではと心配しているのなら、以下の専門機関やNPOなどの支援団体へ相談しましょう。

  • 全国の引きこもり支援センター
  • 市区町村の引きこもり相談窓口(精神保健福祉センターや保健所など)
  • 児童相談所
  • NPOなど民間の支援団体

早いタイミングでの親御さんが抱える悩みの相談・シェアが、子どもの引きこもり問題の解決やメンタルケアに役立つでしょう。

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引きこもりになりやすい人の特徴や傾向

引きこもり 特徴

「6か月以上自宅にこもって家族以外と関わりをもたない状態」が引きこもりと定義されますが、もう少し実態面に踏み込んで特徴・傾向を考えるのも大切なことです。

なぜなら、形式的な基準だけではなく、引きこもりになりやすい人の特徴・傾向が見えてくれば、「自分の子どもが引きこもりやすい特徴をもっているのか」を冷静に判断しやすくなるからです。

引きこもりになりやすい人の代表的な特徴・傾向として次の4点が挙げられます。

  1. 真面目で周囲に気を遣う
  2. 自尊心が高い
  3. 自分の世界を持っている
  4. コミュニケーションに苦手意識がある

それでは、引きこもりになりやすい人の特徴・傾向について、それぞれ具体的にみていきましょう。

なお、繰り返しになりますが、この特徴に当てはまるからといって「引きこもりになる」と決まったわけではありません。これらはあくまでも目安のひとつで、個々の特性としっかりと向き合うことが大切です。

真面目で周囲に気を遣う

引きこもりになる人には、真面目で周りの人に気を遣いやすい性格の人がかなりの割合でいます。

学校や会社などでは、他人と関係をもたずに時間を過ごすのは難しいものです。たとえば、何かしらの人間関係に巻き込まれますし、時には誰かが傷ついたり争いが生じたりもあるでしょう。

そんなときに、周囲に気を配れるタイプの人ほど、周りとの衝突を避けて、自分が身を引いて争いの火種から遠ざかる道を選択しやすいのです。自分が引きこもることによって、人間関係のトラブルから逃れ、引きこもりという状況に陥ります。

また真面目な分だけ周囲の言葉などの影響を受けやすく、傷つくことも増えます。気持ちが落ち込んで動けなくなり、引きこもりになります。

そして一度引きこもりになると、真面目な性格からそんな自分を責めてしまいます。するとさらに精神状態が悪くなり、ますます動けないという悪循環に陥るのです。

真面目で周囲に気を遣う人は、引きこもりのきっかけがたくさん身の回りにあります。そして引きこもりが長期化する可能性も高いのです。

自尊心が高い

引きこもりになりやすい人の特徴として、自尊心が高い傾向が見られます。

プライドが高いため、「他人から否定される」「挫折する」という状況を受け入れられません。その結果、自分の自尊心が傷つけられる可能性が高い社会と距離を作って、自己保身のために引きこもりの道を選択します。

原因のひとつとして挙げられるのが、幼少期に「失敗」の経験が少なかったことです。親御さんが過保護で、失敗をさせないようにしてきたケースもよくあります。

「失敗するのが当たり前」「失敗の克服が大切」だと理解できれば、自尊心の高さに耐えられるだけの力が身についた可能性もあるでしょう。

ですが実際は少し引きこもって社会と距離ができることで、失敗への恐怖心はさらに高まります。自尊心の高さから、「試しにやってみよう」と踏み出すこともできません。

一度の失敗で自尊心が傷つき、引きこもりになり、その自尊心の高さから踏み出せずに引きこもりが続く。これが引きこもりの特徴の二つ目のパターンです。

自分の世界を持っている

自分の世界を持っている人も、引きこもりの特徴・傾向があるといえるでしょう。

自分の世界を大切にしている人は、引きこもり状態になったとしても、「自分で選んだ世界だから」という根拠があります。そのため、深刻な問題意識をもちにくいという特徴があります。

ただし自分の世界を強くもっているタイプの人が、「協調性を大切にしなさい」というプレッシャーを受けたケースも、注意が必要です。

この場合には、「自分のことを大切にしたい」という感情と「協調性を大事にしなければいけない」という規範意識の板挟みになってしまいます。心因的なストレスが増大する結果、引きこもりの状態が深刻化するリスクを避けられません。

また、自分の世界をもっているタイプに見える人の中には、引きこもった後に自分の世界をつくり、そこを崩されたくないという人もいます。このタイプは問題意識があるからこそ、その世界に引きこもっています。注意して見極めましょう。

実際、「自分の生活のことで他者から干渉されたくない」と希望する引きこもりの人は、全体の69.4%というアンケート結果も出ています(「若者の生活に関する調査」)。

本人票Q32 12.自分の生活のことで人から干渉されたくない

広義のひきこもり群(49人)親和群(150人)一般群(2,905人)
はい30.659.326.3
どちらかといえば「はい」38.826.048.8
どちらかといえば「いいえ」22.49.317.1
いいえ4.15.37.7
無回答4.10.1
出典:若者の生活に関する調査
※ニュースタート独自に見やすく編集

約7割という数字は、「自分の世界を持っているから引きこもった」という数にしては多すぎるという印象です。引きこもった後に自分の世界はそういった人たちを合わせた数字だと思われます。

引きこもった後に自分の世界を作った人が、最初から自分の世界を持っており問題意識がないタイプに混同される。その人数の多さを表した数字と言えるでしょう。

コミュニケーションに苦手意識がある

最後の引きこもりになりやすい特徴は、他者とのコミュニケーションに苦手意識を抱えている人です。一般的に「引きこもり=コミュニケーションが苦手」と考えられていますが、間違いではありません。

平成28年9月に「引きこもり状態の人に対して実施されたアンケート結果」を確認すると、以下の通りです。

質問「はい」「どちらかといえばはい」と答えた割合
自分の感情を表に出すのが苦手ですか?53.1%
人との付き合い方が苦手だと悩みますか?57.2%
初対面の人とすぐに会話できますか?32.7%
出典:若者の生活に関する調査
※表記のパーセンテージは各質問に対して「はい」「どちらかといえばはい」という回答をした人の割合です。
※ニュースタート独自に見やすく編集

自分の感情や考えを、他人に共有するシーンに苦手意識を持っている人や、人との付き合い方自体に悩みを抱えている人の割合が高いことが分かります。

人とうまく付き合えない、会話できないという思いから、

引きこもってしまえば他人との関係性で悩む必要もなくなる、引きこもり状態に陥ってしまうという悪循環が生まれます。

心の病や発達障がいを抱えている場合は専門機関に相談

以上の引きこもりの4つの特徴とは別に、心の病や発達障がいを抱えている人が引きこもり状態になっているケースでは、専門機関への相談をおすすめします。引きこもりから脱却するための対処法を決めるときには、それぞれの人が抱えている特性を踏まえたうえで対策を練る必要があるからです。

たとえば、発達障がいという特性を充分に理解している専門機関からの知見を参考にした方が、引きこもり状態に対する効果的なアプローチが可能となるでしょう。また、パーソナリティ障がいを抱えている人の場合には、他の精神疾患を併発するおそれもあります。

良かれと思って手を差し伸べても本人をさらに深い闇に追い込むことにもなりかねないので、信頼できる医師・精神科医などの所見を頼りましょう。

参考:
内閣府:パーソナリティ障害・傾向のために ひきこもるケースの特徴
厚生労働省:パーソナリティー障害|こころの病気を知る|メンタルヘルス

属性別|引きこもりになる特徴

引きこもり 属性

それでは、さらに細かい属性ごとに、引きこもりとなる特徴を具体的にみていきましょう。

  • 男性が引きこもりになる特徴
  • 女性が引きこもりになる特徴
  • 子ども(小中学生)が引きこもりになる特徴

属性ごとに一定の特徴が浮き彫りになるので参考にしてください。

男性が引きこもりになる特徴

まず、引きこもり状態の人のうち、全体の76.6%が男性です(「生活状況に関する調査」)。とくに、40歳以上の中年~高齢男性の引きこもり割合が年々増えています。

中高年男性の引きこもりが増加している主な原因は、次の3点です。

  1. 退職
  2. 引きこもりの長期化
  3. 相談できる場所が少ない

中高年男性の引きこもり原因の1つ目である「退職」は、就職氷河期やリーマンショック等の不況を経験した世代です。仕事中での挫折経験や就職・転職活動でプライドが傷つけられることが多くなり、自宅から出られなくなってしまうという実態が見られます。

次に「引きこもりの長期化」を考えると、40歳以上の中高年の引きこもり期間は、半数以上が7年以上となっています(「生活状況に関する調査」)。年齢を重ねるほど社会経験も増えるものですが、それと同時に負担が増える側面も否定できません。

たとえば、パートナーの看病・親の介護・育児などの負担を強いられて会社を欠勤が増えると、職場での風当りが強くなり退職を余儀なくされることもあるはずです。さらに、「仕事もしていない」「介護等も満足にできない」という否定的な感情に支配されると、引きこもり状態から抜け出せなくなってしまいます。

「相談できる場所が少ない」結果、さらに悪循環を生み出します。そもそも、中高年世代の人には、「引きこもりは恥だ」「引きこもりは心の甘えだ」という誤解を抱いている人が少なくありません。

つまり、自分や家族が引きこもりで苦しんでいたとしても、第三者に助けを求めにくい状態だということです。

専門機関やNPO等に相談にいけば引きこもりから抜け出す糸口を掴めるはずなのに、入口に立つことを自分自身で諦めてしまう傾向が強いでしょう。

女性が引きこもりになる特徴

引きこもりに占める男性の割合が高いということは、女性の割合が少ないということを意味します。

ただ、これは「女性は引きこもりになりにくい」ということを意味するわけではありません。女性の社会進出が進みはじめたとはいえ、女性の専業主婦・家事手伝いの割合が高いという現状を踏まえると、”女性の引きこもり問題は見えにくい”おそれがあるからです。

たとえば、毎日朝から晩まで家族のために家事等に時間を使っていると、当然の帰結として家族以外との接触機会が失われてしまいます。「外出するのは買い物だけ」「休日に外に出るとしても普段から同居している家族と一緒」などの状態もあるでしょう。

結果、外部から受ける刺激が不足するため、いつメンタルヘルスの問題が生じて引きこもり状態に陥るか分かりません。

そのため、普段から家にいる女性でも引きこもりのリスクに晒されているということを覚えておきましょう。これに対して、会社勤めをしている女性の場合には、男性と同じように仕事上のストレスや退職などをきっかけに引きこもりになる危険性があると考えられます。

【関連記事】
女性の引きこもり、その原因は?男性との違いは?問題点は? 2021年最新版

子ども(小学生・中学生)が引きこもりになる特徴

小中学生など未成年の子どもは、心身両面の成長途中にある敏感な世代です。子どもは多様なきっかけが原因で引きこもりになるリスクがあります。

代表的な引きこもり要因は、次の通りです。

  • 受験の失敗
  • 学校に馴染めない
  • 友人関係でのトラブル
  • 学校の先生と相性が合わない
  • 自宅でゲームやインターネットをしていた方が楽しい
  • 恋愛での悩み
  • 兄弟との比較での挫折感

たとえば、「人間関係でのトラブル」とひと言で表現しても、多感な子どもの場合にはいろいろなシチュエーションが考えられます。友だち関係・恋人との不和・学校の先生から叱られたなど、子どもによって挫折感や閉塞感を抱くきっかけはさまざまです。

成長途中の子どもが悩みを抱えるのは当然のこと。ですから、その悩みが深刻化して引きこもりに繋がらないように、早期にケアをするのが重要です。

また引きこもり状態になったとしても、少しでも早い対応が功を奏します。年齢が低いため成長スピードが速く、少しのきっかけで大きな変化を見せやすいのも、子どもの特徴です。

子どもが引きこもりになる親には共通点がある?

引きこもり 親

「子どもが引きこもってしまったのは親に原因があるのでは?」と自責の念に駆られるのは当然の親心です。

まず、親が子どもの引きこもりの直接原因になる場面は少ないということを押さえておきましょう。

親が引きこもりの直接的な原因なら、そもそも自宅で引きこもることはないはずです。ただし、「引きこもりの原因」と「引きこもりがつづいてしまう原因」は、分けて考えなければいけません。

引きこもりの原因自体に親は関与していなくても、引きこもりから抜け出せない理由になってしまっている可能性があります。

たとえば、親御さんに次のような特徴が見られる場合、子どもの引きこもりが続いてしまい、深刻化するおそれがあるでしょう。

  • 小さな目標設定で満足する
  • 親自身だけで問題を解決しようとする
  • 夫婦の意見の一致にこだわる
  • 心配性
  • すぐに結果を求めてくる
  • 子どもに嫌われることを恐れている
  • 問題を先送りにする
  • 子どもに対して無関心

詳しくは、以下の記事を参考にしてください。

【関連記事】
ニート・引きこもりの子どもを動かせない親、10のパターン

引きこもりの特徴が見られる場合の対策は?

引きこもりの特徴が見られる場合、そして、引きこもり問題でお悩みの場合には、すぐに専門機関に相談をして不安を解消するのが有効な対策です。

人によって抱えている問題の深刻さは異なるでしょう。ただ、少しでも引きこもりの予兆が見られる段階で向き合うことを先送りしてしまうと、後から「あの時に相談しておけば良かった」という後悔にもなりかねません

つまり、どのような不安・悩みを抱えていたとしても、今の段階で早期に相談をして今後の方向性に一定の指針を見出しておくのが最適解だということです。

何よりさきほどお伝えしたとおり、引きこもりの長期化には親御さんがどう対応するかが大きく関係します。

我が子の引きこもりを誰かに相談して、悩み・不安を打ち明けるだけでも気持ちが楽になるはずです。どうぞお気軽にお問い合わせください。

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【関連記事】
親が子どもにできる引きこもりの基本対策|長期化を防ぐためにできること

引きこもりの特徴でよくある疑問に回答

引きこもり 疑問

最後に、引きこもりの特徴に関するよくある疑問をQ&A形式でまとめました。

  • 引きこもりになる人の部屋の特徴は?
  • 引きこもりだと性格が悪くなる?
  • 引きこもりの特徴は発達障がい・精神疾患に当てはまる?
  • 引きこもりでゲームばかりしている子どもはどうする?
  • 昼夜逆転の生活の治し方は?

現在抱えているお悩みと重なるものがあれば、ぜひお役立てください。

引きこもりになる人の部屋の特徴は?

引きこもりの人は、一日中カーテンを締め切って薄暗い部屋で過ごしていることが多いです。

カーテンを開けてしまうと、日中自宅にいることが外から分かってしまいます。つまりカーテンを閉めることは、自分の引きこもりを外に知られたくない、そして外界から遮断された自分だけの空間を作り出したい心理の表れだといえるでしょう。

また引きこもりの人は、昼夜逆転になりがちです。昼間は寝ていますから、当然カーテンは閉めています。そして夕方ごろに起きても、そこからカーテンを開けることはないでしょう。その結果、一日中カーテンは締まっています。

でも日中は、カーテンを開けて太陽の光を取り込むだけで、部屋の中はリフレッシュできます。日光を浴びることは、体内時計にもプラスです。

引きこもりの予防や改善に、換気の行き届いた清潔な部屋作りは取り組みやすい対応策と言えるでしょう。

引きこもりだと性格が悪くなる?

「引きこもりが原因で性格が悪くなる」というのは、『誤解』です。

むしろ、引きこもりの原因で説明したように、いわゆる「優しい性格」だから引きこもりになってしまうケースも少なくありません

ただし、人との関わりが薄くなるため、コミュニケーションの取り方や関係性の築き方が分からなくなってしまうおそれがあります。上手に会話ができない点だけを捉えて、「この人は性格が悪いのでは?」と誤解される可能性はあるでしょう。

長く引きこもった人でも、その人の本質はそうそう変わりません。最初は話しかけても返事をしない、ぶっきらぼうな回答しか来ないが、きちんと知り合うととても優しくいい人だったというパターンがとても多いのです。

人との関係性づくりは、習うより慣れろです。ニュースタート事務局では、共同生活寮での支援も行っていますので、ぜひチェックしてください。

【関連ページ】
共同生活寮-認定NPO法人ニュースタート事務局-

引きこもりの特徴は発達障がい・精神疾患に当てはまる?

引きこもりと、発達障がいや精神疾患を同一視してはいけません。

引きこもりはあくまでも「状態」のこと。発達障がいや精神疾患のように、各人の特性や病気とはまったく異なるものです。ただし、現在引きこもり状態に陥っている人が、発達障がいや精神疾患のいずれか又は両方を抱えている可能性は否定できません。

たとえば、統合失調症や発達障がいが原因で人との円滑なコミュニケーションが取れずに引きこもりになってしまうこともあるでしょう。

その一方で、障がいや疾患とは無関係に人間関係でのストレスを抱えて、結果として引きこもりになるケースも少なくありません(いわゆる「社会的引きこもり」と呼ばれる状態のこと)。

最初は精神疾患などはなかったのに、長く引きこもるうちに発症する場合もあります。疾患が原因で引きこもったケースと、引きこもりが原因で疾患になったケースは、分けて考えなくてはなりません。

ですから、「引きこもりだから病気・障がいがある」と考えるのではなく、各人の特性や状況を具体的に分析したうえで原因・対策を検討するのが大切です。

引きこもりでゲームばかりしている子どもはどうする?

引きこもりでゲームばかりしている子どもは、「ゲーム依存症」に陥っている可能性があります。依存症克服のためには専門医等への受診がおすすめです。

ただし引きこもりの原因は『ゲームだけ』ではありません。その背景には、居場所がなかったり、やることがなかったり、時間潰しだったりと複数の要因が隠されています。ゲームばかりしているから依存症である、と簡単に考えるのは間違いです。

  • やることがない
    →ゲームで埋めている
  • 居場所がない
    →ゲームの世界に居場所を求めている
  • ゲームを禁止されてきた反動
    →親への反抗やアピールとなっている

「ゲーム=楽しい」ではなく、空っぽ・空虚さがその背景にあることも。人間関係の苦手意識や恐怖があって、ゲームのコミュニティに逃げて抜け出せない場合もあります。

こういうタイプの場合は、現実世界に人間関係ができる、行き場ができることにより、あっさりゲームから離れてしまうことも少なくありません。翌日に人と会う約束があるからと、ほどほどの時間で自らゲームをやめてきちんと就寝したりします。

「ゲーム=悪」と決めつけて、無理矢理奪ったりするのは逆効果の可能性が高いのでご注意ください。

昼夜逆転の生活の治し方は?

引きこもりの生活が続くと、大半の人は昼夜逆転の生活になります。決まった時間に行く場所がなければ、ズルズルと生活が夜型になるのは当たり前です。

この場合には、以下の方法で意識的に生活リズムを治す努力をしてみましょう。

  • できるだけ決まった時間に起床する
  • 起床時には日光を浴びて体内時計をリセットする
  • 日中に予定を入れて身体を動かす
  • 夜は活動的にならずに静かに過ごす
  • 就寝前にスマホ・ゲーム等に触れない

起床・睡眠・食事・運動を適切に取り込むことによって、健全なサイクルで生活できる環境を整えてみましょう。

ただし昼夜逆転の改善にこだわりすぎても、うまくいきません。先程のゲームと同様に、日中に行く場所ができるなどすれば、あっさり昼夜逆転が直る人も珍しくないからです。

「引きこもりを克服するのは難しい、でも引きこもりながらでも生活リズムを元に戻すことはできるはず」

そう考えて必死に昼夜逆転の改善に取り組む親御さんもいますが、うまくいかない場合は、「まず行く場所を探してみよう」といった切り替えをしてください。

引きこもりの対策は、昼夜逆転のような部分だけで見ずに、その人の全体を見ることが大切なのです。

まとめ:引きこもりの特徴から対策方法を考えよう

引きこもり 解決

お子様が引きこもりになると、色々な不安を抱えるのは当然のことです。世間で言われているような「引きこもりの特徴・対処法」という一般論に解決策を見出したくなるのも仕方ありません。

ただ、引きこもりを予防・回避・改善するためには、当人が抱えている原因事象を具体的に精査して適切なアプローチを探る作業が不可欠。「引きこもり全員に役立つ対処法」ではなく、「あなたにとって必要な対処法」こそ役立つもののはずです。

ですから、引きこもりの予兆や問題を抱えているのなら、できるだけ早いタイミングで不安を解消するために、専門機関等にご相談ください。解決に向けて動き出すのが早いほど、スムーズに引きこもり問題を克服できるでしょう。

監修者 : 久世 芽亜里

久世芽亜里

認定NPO法人ニュースタート事務局スタッフ。青山学院大学理工学部卒。担当はホームページや講演会などの広報業務。ブログやメルマガといった外部に発信する文章を書いている。また個別相談などの支援前の相談業務も担当し、年に100件の親御さんの来所相談を受ける。

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