月1回、寮生と卒業生とが話すしゃべり場を設けています。
土曜の鍋会をやっている一角で、卒業生の話を聞く寮生の姿を見ることができます。
最新の卒業生トークの内容をお届けします。
<今回話してくれる卒業生Mくんのプロフィール>
29歳。
1年3ヶ月の寮生活を送り、卒業してちょうど1年。
今月ニュースタート卒業前から始めた仕事をやめて、「若者正社員チャレンジ」というプログラムに参加する予定。
有給休暇消化中に、「自分の体験談が何かしらお役に立てれば…」とトークに参加してくれました。
現在一人暮らしで、同じ沿線でもないのに、ニュースタート周辺での遭遇率高し。
理由は、週に1回はニュースタート時代の仲間と飲んだりしているからだそう。
――なぜニュースタートに来たんですか?
大学で色々上手くいかなくて。
不登校になり、そのうち「大学の単位が足りず進学できない。留年もすでに何年かしていたので、それ以上はできない」と中退しかなくなりました。
1年半ぐらいネトゲしながら引きこもってたんですけど、さすがに親が業を煮やし、何とかできないかと探してくれて、ニュースタートに行き着いて。
その時、僕は亡くなった祖父の家に住んでいたんですけど、叔父が移り住むことになって出ていかないといけなくなり、そこで母と一緒にニュースタートを見学し、寮に住むことになりました。
――大学不登校のきっかけは何だったんですか?
大学2年ぐらいから行き詰まってた感じですね。
通学時間が約2時間と長く、そして父が自分が通ってる大学の教授で、僕と仲良くしてくれる人も、僕と仲良くなる事で教授とバイパスができるっていう気持ちなのかなあ、とか。
逆に自分が教授の息子だから自分と距離をおいている人もいるのかなあ、って思っちゃいましたね。
純粋に仲良くできてる感じがしなくて。
理系だったんですけど、工学系に必要な数学と物理が自分に合わないことに途中で気が付いてしまったり。
実験にもつまづき…。
大学2年の秋から1年ほどやっていたファミレスバイトが深夜まで続いて、26時帰りとかだったんで、体力と精神力が下がって、余計課題ができなくなり・・・というのもありましたね。
――ニュースタートで一番インパクト強かったことは?
来て早々のハロウィンパーティーも思い出深かったです。
9月20日に入寮して、ハロウィンパーティーが10月31日にあって。
普通、最初の1ヶ月はシフトに慣れるので手一杯じゃないですか。
当時寮を仕切っていたSさんに、入寮してすぐに「ハロウィンパーティーやろうぜ」って言われて。
仮装と会場の準備、そして漫才をすることになったんで。
漫才なんてもう、台本が仕上がったのが2日前ぐらいで。
寮のリビングで徹夜しながら仕上げて。
当日はカンペ見ながら漫才やりました。
その1ヶ月の忙しさっていうのはトラウマになってます!
他の寮生達と一緒に5ヶ月間クリアできなかったゲームをクリアしたのが、一番良い思い出です。
――最近までやっていたのは、どんなお仕事ですか?
介護に使う車椅子の清掃とメンテナンスです。
ハローワークで見つけました。
綺麗にして、ブレーキとか車輪がちゃんと動くかチェックする仕事です。
介護に携わりたいけど、人の相手をするのはちょっとしんどいので、まずは道具から、っていう気持ちでした。
――どんな職場でしたか?
同僚の年齢層は50代後半から70代前半ぐらいの人ばかりで、すごい可愛がってもらいました。
悪い意味で。
最初仲良くしてくれた人が2ヶ月3ヶ月ぐらいしたら全然話してくれなくなったり。
ですが、昨日無事退職しました。
無職です。
乾杯!!(みんなで)
ニュースタート内のサポートステーションで相談した時、「仕事始めて1年経ったけど正社員や給料引き上げの話がないなら転職してみたら?」という言葉を受け、退職しました。
――その間ストレスの発散は出来てましたか?
そうですね。
ニュースタートで結構仲のいい仲間ができたので、週に1回は行徳に顔出して飲んだり食ったりしてました。
多い時は5、6人ぐらいで。
仕事の話はとくにしなかったんですけど、バカ話したり、笑って、遊んで。
それだけで大分自分のメンテナンスになったのかなあ、って思います。
一人だったら途中で折れてたかもしれないですね。
――Mくんがこれから参加する「若者正社員チャレンジ」とはどういうものですか?
事前セミナーでビジネスマナーなどを学んで、そして合同説明会で8社と面接ができ、OKが出たら社内研修を受けて20日間働けます。
そこから先は別途採用面接とかあるらしいので、研修を通ったらそのまま採用される、というわけではないらしいです。
どっちかって言うと、自分の中ではこれからの就活のためのモチベーションを上げるものなのかなあ、っていう風に思ってます。
――次どんな仕事に就きたいとか、ありますか?
全くイメージがまだつかめてないですね。
やれることはやってみよう、っていう感じです。
仲間がいるニュースタート周辺に移り住んで、仕事しながら遊びたいです。
彼女は・・・いた方がいいかな?
でも、今はいいです。
事前ヒアリングも含めると書き切れないぐらい、色々話してくれました。
①同世代の人間関係が不安でイヤで、年齢層高いなら甘えられるし嫌がらせもないかな・・・と思ってた
⇒そんなこと関係なく嫌がらせされたので、年齢は関係ないことに気付いた。
②営業みたいに成績や数字に追われる職場は苦手・・・
⇒この職場でも作業量の数値化・比較はあったから、「どこにでもあるんだな」と分かった。
③お給料が少ないから責任も軽めかな・・・
⇒そんなことなかった。
・・・など気付いたこの1年。
働いて得たものは多かったよう。
「卒業した◯◯くん、最近どうしてるかな・・・飲み会にでも誘おうかなー・・・」と、とても仲間想いなMくん。
たくさん話してくれて、ありがとうございました。