頭からふとんをかぶって石みたいになる―20代・5年ひきこもり

主にお子さんが自立を果たした卒業生の親御さんに、質問をお送りしました。
特に2問目は、「自立ではなく自律」「多様化(ひきこもりも1つの生き方)の受容」「まず親子の対話」というひきこもり支援の現状の中で、何が本当に必要と思うかを、「子のひきこもり解決」を経験した立場からお答えいただきました。
私たちの支援活動が終わっても、この経験が今後の支援全体の一助となることを願っています。

  • 当事者の性別:男性
  • 当時の年齢:20代
  • ひきこもり期間:5年
  • 回答者:母
  • 支援内容:訪問支援のみ

ニュースタート事務局の支援で良かった点は

一番良かった点は、親が行動する指針となってくれたことです。

期限を決めて、これがダメなら次はこれという風に細かくアドバイスをくださいました。

言われた通りにするのは、悩むストレスがない代わりに、親も覚悟を持って事にあたらないとダメな時もあり、それが一番大変でした。

ただ何もせずに時間だけが過ぎるということがなかったのが良かったです。

これからのひきこもり支援に必要だと思うこと(社会への提言)

第三者の介入はとても大切だと思います。

息子は訪問をとても嫌がり、一切話もしないし顔も合わさない状態でしたが、訪問を拒否したい、そしてWi-Fiを復活させてほしいが故に動き出しました

親も、話し合いをしようにも、頭からふとんをかぶって石みたいになるので、突っ込んだ話し合いをしないまま何年も過ぎていたのが、子どもと向き合うきっかけになりました。

また、自立を促すための強い姿勢を求められて、自分たちの、自立してほしいが元気でいてくれたらまぁいいか、という態度が、動けない状態を引き延ばしていたのかもと反省しました。

息子が回復するための時間が十分あったことが前提ですが、訪問が心底嫌だった、Wi-Fiを切った、こんなことで動くのかと驚きました。

訪問時の声かけや、別の引きこもりだった方の話はあまり響いていなかったようなので、アプローチの仕方は人それぞれだと思います。

もう少し早く親子でしっかり話し合いができていればよかったなと思いますが、一方で、親がいくら言おうが、動かないものは動かないので、やはり第三者が必要だと思います。

本人が回復したタイミングで、何かきっかけがあれば動き出せるし、本人も動きたいと思っていると思うので、情報提供やこちらからの投げかけは定期的に行い、話し合いができる家庭は話し合いをし、できない家庭は第三者の介入がベストだと思います。

その他メッセージ

以前は大変お世話になりました。

ニュースタートがなくなるのは、引きこもり家庭にとっては痛手だと思いますが、少しでも参考になれば幸いです。

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執筆者 : 久世 芽亜里(くぜ めあり)

久世芽亜里

認定NPO法人ニュースタート事務局スタッフ。青山学院大学理工学部卒。担当はホームページや講演会などの広報業務。ブログやメルマガといった外部に発信する文章を書いている。また個別相談などの支援前の相談業務も担当し、年に100件の親御さんの来所相談を受ける。

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