父を亡くし、兄の未来に絶望すら感じた―40代・30年ひきこもり

主にお子さんが自立を果たした卒業生の親御さんに、質問をお送りしました。
特に2問目は、「自立ではなく自律」「多様化(ひきこもりも1つの生き方)の受容」「まず親子の対話」というひきこもり支援の現状の中で、何が本当に必要と思うかを、「子のひきこもり解決」を経験した立場からお答えいただきました。
私たちの支援活動が終わっても、この経験が今後の支援全体の一助となることを願っています。

  • 当事者の性別:男性
  • 当時の年齢:40代
  • ひきこもり期間:30年
  • 卒業時期:0~10年前
  • 回答者:弟・母

ニュースタート事務局の支援で良かった点は

30年近く引きこもり父を亡くした後でも自立の目途が立たなかった兄の未来に絶望すら感じた中、藁をもすがる想いでニュースタートさんを頼り、結果1年9ヶ月で卒業となり、晴れて自分の居場所を作ることが出来ました
偏にニュースタートさんのご支援のお陰です。

狭い家の中でしか自分の存在意義を考えられなかった兄が、ニュースタートさんという「場コミュニティ」の中で社会や他者との接点を見つけ、その関係の中から自分なりの存在意義を肯定的に見出せるようになったのだと思います。

兄が自分の人生を取り戻す大きなきっかけを作ってくださり、本当に感謝しています。

これからのひきこもり支援に必要だと思うこと(社会への提言)

1.今の社会に欠けている視点

うまく社会に適応出来ないことを、自己責任や家族の躾や教育の問題だとみなす風潮が根強く残っている。

社会全体にとっての大きな損失となっている問題だと捉える視点が欠けている。

2.社会へつなぐ為に本当に必要な働きかけ

誰もが社会の中に自分の居場所を見つけられる多様な「場」を用意すること。

その「場」へ誘う支援を公共のサービスとすること。

仮に社会への適応に失敗しても何度でもやり直しがきくセーフティネットを作ること。

その他メッセージ

(母より)

おかげさまで仕事に就き、一生懸命勤めている様子です。

独居の私を心配し、時々帰省し気にかけてくれています

お導きくださいました事、心から感謝申し上げます。

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執筆者 : 久世 芽亜里(くぜ めあり)

久世芽亜里

認定NPO法人ニュースタート事務局スタッフ。青山学院大学理工学部卒。担当はホームページや講演会などの広報業務。ブログやメルマガといった外部に発信する文章を書いている。また個別相談などの支援前の相談業務も担当し、年に100件の親御さんの来所相談を受ける。

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