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引きこもりには4つのタイプ!タイプ別に見る解決法

2016年10月24日

 

子どもが引きこもっているとき。

親としてどんな対応をすればいいと思いますか?

 

● 子どもが動き出すのを信じて待つ。

● 親がカウンセリングや、引きこもり支援施設に相談に行く。

● 親の会やセミナーに参加する。

● 本人を何とか説得して相談に連れて行く。

 

多くの方が思いつくのは、このくらいではないでしょうか。

では、この中でどれが我が子にいいと思いますか?

 

効果のある対処方法は、子どものタイプによって変わります。

引きこもりのタイプ、そしてタイプごとの解決法をご説明します。

 

 

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   待つのは1年まで

 

 

あちこちでよく言われるのは、

「子どもを信じて待ちましょう」

ではないでしょうか。

 

もちろん子どもの力を信じてあげることは大切です。

人間関係などで傷付いた場合もありますし、そっとしておく時間も大事です。

 

ですが、一定期間を動かずに過ごしていると、動く力が落ちていきます。

動きたい気持ちになっても、動けなくなるのです。

 

引きこもったまま1年が過ぎたら、本人に動く力はないだろう、と思ってください。

待つのは1年までです。

それを過ぎたら、外側からの働きかけが必要です。

 

 

   1年を過ぎたら、タイプに合わせて親が行動する

 

 

さて、最大で1年、子どもを見守って子どもの動きを待ったとしましょう。

それでも子どもが自分から動き出さないようであれば、親が動く番です。

では、親は何をすればいいのでしょうか。

 

引きこもりは、大きく4つのタイプに分類できます。

 

① なんとなくタイプ

② 夢追いタイプ

③ 暴君タイプ

④ 友達親子タイプ

 

親が取るべき対応も、タイプごとに変わります。

タイプそれぞれの特徴と解決法を、これから説明していきます。

 

 


 

 

   仕事探しをめんどくさがる「なんとなくタイプ」

 

 

お友達もいて、人間関係に問題があるようではない。

何かやらせると、出来ないわけでもない。

でも働くように親が言うと、「めんどくさいなあ~」とやらない。

 

なぜ引きこもったのか。

親ははっきりとした原因がわからない場合が多いです。

一生懸命原因探しをして、「昔のあの経験が・・・」と見当違いな原因を親が考えていることもあります。

 

問題や原因が見えないのに、働かず家から出ていかないのです。

そして大きな特徴は、子ども自身は困っているようには見えないことです。

 

はっきりした理由がないのに、なんとなく引きこもって働かないでいる。

「めんどくさい」と言って行動しない。

これが「なんとなくタイプ」です。

 

 

   「なんとなくタイプ」は、期限を決めて押し出そう

 

 

なんとなくタイプは、引きこもる強い理由はありません。

ですから親が強い態度で迫ると、抵抗は長く続きにくいのです。

 

子どもが「めんどくさい」と言っていられない状況を作りましょう。

 

まず家族会議を開きましょう。

「いつもと何か違う」「親は本気だ」と思わせる空気を作ります。

 

そこで「あと2か月でバイトを始めなければ、○○という所に行ってもらう」などの決定をします。

期限と、できなかったら何をするかの話は、必ず入れてください。

 

親の本気度が伝わると、頑張ってバイトを始めることもよくあります。

もしバイトが決まらなくても、できなかったらするによう言っておいた○○に行くという話に、多くがおとなしく従います。

 

大切なのは、親の本気が伝わるかどうかです。

親が「がんばったから今回はいいか」などと甘く対応してしまうと、失敗してしまいます。

 

 


 

 

   ある資格や大学、仕事をいつまでも目指す「夢追いタイプ」

 

 

親が医者で、医大を目指して4年も5年も浪人している。

親が心配して「バイトでもしてみたら?」と言っても、勉強を優先したいと拒否する。

結果、何の経験にもつながらない時間を、何年も過ごしている。

 

これは「夢追いタイプ」の典型的な例です。

 

高い志を持って医師を目指しているならまだいいのです。

医者にならなければ親に認めてもらえない、と考えていると感じる話しか聞けません。

 

「とにかく大卒じゃないと、ろくな仕事につけない」と浪人を続ける。

「公務員でなければ」と何年も受けて落ち続ける。

 

バイトなどの寄り道は拒否して、目指す夢だけに向かいます。

大卒じゃなければ、の根拠はメディアからのイメージだけだったりします。

公務員の理由も、「安定」「人の役に立つ仕事」といったどこかで聞いたようなものしか出てきません。

 

「もっと自分に合うところがあるはず」

こう言ってせっかく働き始めたのに辞めてしまうのも、「夢追いタイプ」です。

 

すぐ他と比較し、認めてもらいたいという気持ちが強いのも特徴です。

具体的でない根拠で何かを目指し、その夢にこだわりつづけるのです。

 

 

   「夢追いタイプ」は、親子で違う価値観に触れよう

 

 

「夢追いタイプ」は、少ない経験の中で育まれた、狭い価値観を持っています。

バイトなど社会体験も拒否する場合が多く、ますます価値観は広がりません。

狭い価値観でイメージした夢を追うから、うまくいかないのです。

 

解決法は、価値観を変えていくことです。

いろんな体験をさせ、いろんな話を聞かせてみましょう。

違う価値観に触れて、今までの価値観を崩していきましょう。

 

イメージの中に、親の価値観が影響している場合も多々あります。

 

その価値観とは、「正社員になりなさい」だけではありません。

「好きな仕事を」「やりがいのある仕事を」もそうです。

 

親が思ってもいない一言が、子どもを縛り付けている場合があるのです。

親も、自分の価値観を崩すように、違う価値観に触れていきましょう。

 

違う価値観の場に子どもを連れていけないなら、親が違う価値観となればいいのです。

家の中に、新しい価値観を持ち込みましょう。

そうすれば、子どもはこれまでと違う価値観に触れることができるのです。

 

 


 

 

   暴力や暴言のある「暴君タイプ」

 

 

親への暴力や暴言があれば、「暴君タイプ」と簡単に見分けがつきます。

親も自分ですぐに、「このタイプだ」とわかるでしょう。

 

それと同時に、「隠れ暴君タイプ」と言えるような、わかりにくいケースもあります。

 

「隠れ暴君タイプ」は、暴力や暴言はありません。

ただ、親が子どもに恐怖心があり、言うことを聞いてしまっています。

 

親は、腫れ物に触るような対応をしています。

過去に暴力や暴言があったので、それが出ないようにと気をつけている場合もあります。

子どもに言われるまま食事を部屋へ運んでいるなら、「暴君タイプ」を疑いましょう。

 

親が、暴力や暴言を受けている、という自覚が薄い場合もあります。

 

夫婦間のDVの番組などで、「自分はひどいことをされている」と分っていない、という話を聞きませんか。

DVを受けている側は、だんだん感覚がマヒして来るのです。

 

親子間でも、同じことが起こります。

かなりの暴力を受けているのに、そういう認識がありません。

暴力を受けながら、「親の役目だ」と思い、助けを求めません。

 

わかりやすい「暴君タイプ」と、わかりにくい「暴君タイプ」がいるのです。

 

 

   「暴君タイプ」は、第三者に任せるしかない

 

 

子どもが暴君になってしまっている場合は、親は離れるしかありません。

子どもと距離を取り、介入しないようにします。

介入しようとしても、また暴力や暴言が来るだけです。

 

介入するのは、第三者です。

親戚や友人、引きこもり支援機関などに間に入ってもらうのです。

 

暴君タイプは、親子だけでの解決はあきらめるべきです。

子どもと別に暮らすなど、離れる努力をしてください。

そして第三者に相談し、介入してもらいましょう。

 

暴力がある間は他人に迷惑がかかるからと、おさまるまで待つ親がいます。

支援している側からすると、これは間違いです。

 

暴力がなくなった時は、子どもが自分の未来をあきらめてしまった時です。

第三者が介入しても、動かすのが本当に大変になります。

 

暴力があるうちが、解決のチャンスなのです。

 

 


 

 

   親子が友達のように仲がいい「友達親子タイプ」

 

 

食事も楽しく会話しながら一緒に取り、時には一緒に外出もする。

一見、ただの仲がいい親子です。

 

ですが、「働きなさい」といった、肝心な話ができていない場合があります。

それが「友達親子タイプ」です。

 

親は「子どもと仲良くしていたい」「嫌われたくない」と思っています。

子どもが引きこもりを脱してくれたら嬉しい、という気持ちはもちろんあります。

でもそのために子どもに嫌われるような話をするのは、避けたいのです。

 

親が一番その自覚がないのが、「友達親子タイプ」です。

 

嫌われたくない親は、無理に子どもを外へ押し出しません。

子どももそこに甘えて、ずるずると家にいます。

共依存、と呼べる関係ができあがっているのです。

 

「最後は私たち親が養うしかない」と言う親は、このタイプが多くいます。

逆に子どもの方が共依存に気づいていて、「親が子離れしてくれないから、僕は自立できないんだ」と言う人もいます。

 

将来は心配だけれど、親子の仲がいい今は、親にとっては実はそんなに悪い状況ではありません。

必死に現状を変えたいと思っている人がいないため、そのまま長期化してしまいます。

 

子どもが共依存に気づいて親のせいだと考え始めると、急に暴力が出て「暴君タイプ」に変わる可能性があります。

表面的には穏やかなようで、長期化や暴力の危うさがあるのが「友達親子タイプ」です。

 

 

   「友達親子タイプ」は、親が自覚して友達から親になる

 

 

親が友達になってしまうと、家の中に親がいなくなります。

子どもに現実を迫る役割がいないのです。

家の中に、親を登場させましょう。

 

子どもに依存していると、親自身が気づくこと。

それが解決への第一歩であり、最大の一歩です。

 

子どもに嫌われたくないと思っていないか。

嫌われるくらいなら、子どもが自分で動くのを待とうかな、と思っていないか。

親は自分の気持ちに向き合ってください。

 

友達親子になっていると気づき、親として子どもに向かうようにしましょう。

親として、言うべきことを言わなければなりません。

子どもへの依存を断つために、意識して子離れをしましょう。

 

 


 

 

   親が自分でタイプを判断するのは難しい

 

 

引きこもり4つのタイプと、その解決法について説明しました。

 

ひとつ注意していただきたいことがあります。

親が「うちはこれだ!」と思ったタイプが、間違っている場合が多くあるのです。

 

お話を聞くと「友達親子タイプ」なのに、「うちはただ仲がいいだけです」とおっしゃることもあります。

 

ご自分では「友達親子タイプ」だと思っていても、子どもの言葉を聞くと脅迫めいており、実は「暴君タイプ」という場合もあります。

 

タイプを間違えると、対応も間違えてしまいます。

間違った対応で、状況を悪化させてしまう可能性もあります。

 

腫れ物のように子どもに対応していた親が、こちらの「なんとなくタイプですね」という判断を聞いて働くようにはっきり迫ったら、働きだしたこともあります。

 

親が考えているより、間違えている可能性は実は高めです。

半分近い親が間違えているのではないか、と思えてしまうほどです。

 

親は自分だけでタイプを判断せず、客観的な外の意見を聞いてみてください。

子どものタイプを正しく判断してこそ、この解決法は意味があるのです。

 

 


 

 

   まとめ

 

 

引きこもりの対応で、「子どもを信じて待ちましょう」とよく言われます。

待つのは1年までにしてください。

それを過ぎたら、外側からの働きかけが必要です。

 

引きこもって1年を過ぎたら、子どものタイプに合わせて親が行動します。

引きこもりには4つのタイプがあり、解決法もそれぞれ違います。

 

 

① なんとなくタイプ

 

「なんとなくタイプ」は、引きこもっている理由がはっきりしません。

お友達がいる場合も多く、何かやらせると出来ないわけでもありません。

「めんどくさい」と言って行動ぜず、子ども自身は困っているようには見えません。

 

「なんとなくタイプ」の解決法は、期限を決めて強く押し出すことです。

家族会議を開き、「あと2か月でバイトを始めなければ、○○という所に行ってもらう」などの決定をして、「めんどくさい」と言えないようにしてください。

期限とできなかったら何をするかは必ず決め、ゆるがないでください。

親の本気が伝わるかが、成功のポイントです。

 

 

② 夢追いタイプ

 

具体的でない根拠で何かを目指し、その夢にこだわりつづけるのが、「夢追いタイプ」です。

医者、公務員、大卒などの、特定の資格や大学、仕事をいつまでも目指します。

バイトなどの寄り道は拒否し、何年もその夢だけを追います。

でもその夢の根拠は、メディアなどで聞いたような話しか出て来ません。

「もっと自分に合うところがあるはず」と仕事を辞めるのも、このタイプです。

 

「夢追いタイプ」は、狭い価値観で見つけた夢を追うため、うまくいきません。

解決法は、価値観を変えていくことです。

いろんな体験をさせ、違う価値観に触れて、今までの価値観を崩していきましょう。

親の価値観が子どもを縛り付けている場合があります。

親も違う価値観に触れて、家の中に新しい価値観を持ち込みましょう。

 


③ 暴君タイプ 


親への暴力や暴言のあるのが、「暴君タイプ」です。

暴力や暴言はなくても、親が子どもに恐怖心があり、言うことを聞いてしまっている、「隠れ暴君タイプ」もいます。

親の感覚がマヒして、暴力や暴言を受けている自覚が薄い場合もあります。

 

「暴君タイプ」は、第三者に任せるしかありません。

親子だけでの解決はあきらめ、親は子どもと距離を取り、介入しないようにします。

介入するのは、親戚や友人、引きこもり支援機関など、第三者です。

暴力がおさまるまで第三者への相談を待つのは、間違いです。

暴力があるうちが、解決のチャンスなのです。

 

 

④ 友達親子タイプ 

 

親子が友達のように仲がいい、でも肝心な話ができないのが、「友達親子タイプ」です。

「子どもと仲良くしていたい」「嫌われたくない」と親は思っています。

親は子どもに嫌われそうな肝心な話はせず、子どももそこに甘えています。

親子が共依存の関係になっているのです。

多くの親が子どもに依存している自覚はなく、ずるずると長期化しがちです。

子どもに急に暴力が出て、「暴君タイプ」に変わる可能性があります。

 

「友達親子タイプ」は、親が子どもへの依存に気付くことが解決の第一歩です。

自分の気持ちに向き合い、依存を自覚して、友達から親になりましょう。

親として、言うべきことを言わなければなりません。

子どもへの依存を断つために、意識して子離れしてください。

 

 

最後に、ひとつ注意してください。

親が考えるわが子の引きこもりタイプが、間違っている場合が多くあります。

タイプを間違えると、対応も間違えてしまいます。

親は自分だけでタイプを判断せず、客観的な外の意見を聞くようにしてください。

 

子どものタイプは4つのうちどれなのか、正しく判断して、解決へつなげましょう。 

 

 

ニュースタート事務局スタッフ 久世  

 

 

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